学資保険のお金は住宅ローンの繰り上げ返済に回した方がいい?

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【はじめに】
財産にはプラスの財産とマイナスの財産があります。
資産運用は「プラスの財産をいかに殖やすか」という視点で語られることも多いのですが、プラス・マイナスを総合して考えなくてはなりません。
例えば、「住宅ローンが残っている状態で学資保険に加入するよりは住宅ローンの繰り上げ返済に注力したほうがいい」という考え方があります。この場合、マイナスの財産は住宅ローン、プラスの財産は学資保険となります。
この考え方は本当に得をするのでしょうか?
今回は、住宅ローンの繰り上げ返済と学資保険の加入についてまとめます。

【ローンの繰り上げ返済と学資保険】

子供が生まれたタイミングで住宅ローンを組み、子供の将来を考えて学資保険に入る。
こんな風に、子供を中心に考えて資産運用をしている家庭は多いと思います。
また、まだ実際に行動に移していなくても、「家も建てたいし、子供は大学にも行かせたいし…」と悩んでいる家庭も多いのではないでしょうか。
この悩みを解決するために多くの人がやっているのが、住宅ローンを返しながら学資保険にも入るという資産運用。
財産を増やすという観点からこの方法を見ると、あまり効率的とはいえません。
なぜかというと、時間とともに加算される利息は、貯金よりも借金につく分が大きいためです。
ローンを返済しながら学資保険に入るよりは、学資保険に払う分をローンの繰り上げ返済に回した方が利息が減るのでトータルで見てお得と言えます。
しかし、この資産運用にはデメリットも存在します。
学資保険は子供の大学入学に必要なお金を捻出するための保険です。
また、住宅ローンの繰り上げ返済を頑張っていても、子供が大学に進学する時に住宅ローンの支払いで手一杯になっているということもあり得ます。
入学金や授業料には、どうしても現金の支払いが必要なので、「トータルの資産運用」としてではなく、「必要な時にまとまった現金を得る」という観点から考えると、住宅ローンを返しながら学資保険で積み立ても行う方が良いとも言えます。

【最後に】

今回は、住宅ローンと学資保険についてまとめました。
資産運用という観点から見ると、学資保険は諦めて住宅ローンの繰り上げ返済を優先した方が安上がりですが、「必要な時に必要な分の現金を貯める」という目的を考えると、住宅ローンを長期的に返済しながら学資保険にも入る方が理にかなっていると言えます。
どちらがその家族のためになるかは、家庭の経済状況にもよるので、資産運用は何を優先したいかを考えることが大切です。

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