生命保険料控除は学資保険でも適用される?

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こどもは成長とともに学校も小中高へと進学していき、その度に教育費等がかかります。学資保険は教育費の備えとして活用され、親子ともに安心するために存在します。恩恵を最大限活かせるように生命保険の控除額を含めて、学資保険について解説します。

学資保険とは

学資保険は生命保険会社が販売している、毎月の積立で計画的に教育費を貯めるための保険です。こどもが一定の年齢になると「祝い金」や「満期金」といった、給付金を受け取る事ができます。また、契約者に万が一の事があれば保険料の払込免除など、生命保険としての側面も持ち合わせています。

学資保険は2つのパターンがあり、「貯蓄型」と「保証型」に分類されます。毎月の積立で教育費に備える点では両方同じですが、「保証型」はさらに特約としてこどもの医療・死亡保障がついた商品となります。ただし、保険会社によって内容は異なりますので、契約の際は確認する事が大切となります。

学資保険は生命保険?

学資保険は契約者に万が一の事があれば、保険料の払込免除など「生命保険」としての機能が存在します。そのため「生命保険料控除」といった税控除の制度に該当します。計画的に教育費を貯めながら、税控除の申請も出来る保険となります。

生命保険料控除

生命保険料控除とは1年間で一定額の保険料を支払った場合、所得控除を受ける事が出来る制度のことをいいます。生命保険料控除には3種類あり、一般生命保険料控除・介護医療保険料控除・個人年金保険料控除があります。保険の内容によって控除額が変動します。

学資保険は「一般生命保険料控除」に分類されます。控除額は平成24年1月1日以降の締結は控除額が最大4万円となり、それ以前の最大控除額は5万円となります。控除額の計算式をもとに計算の例を解説します。

一般生命保険料控除の計算

学資保険の締結日によって最大控除額が変動します。平成24年以前を「旧方式」と呼び、平成24年以降を「新方式」と呼びます。それぞれ支払い保険料によって控除額が変動するので、下記の式で細かく解説します。

◯旧方式(支払保険料 → 控除額)
●25,000円以下 → 支払保険料の全額

●25,000円以上50,000円以下 → 支払保険料×1/2+12,500円

●50,000円以上100,000円以下 → 支払保険料×1/4+25,000円

●100,000円以上 → 一律50,000円

◯新方式(支払保険料 → 控除額)
●20,000円以下 → 支払保険料の全額

●20,000円以上40,000円以下 → 支払保険料×1/2+10,000円

●40,000円以上80,000円以下 → 支払保険料×1/4+20,000円

●80,000円以上 → 一律40,000円

新旧双方に加入している場合も控除額が変動します。旧方式に該当する支払保険料が6万円を超える場合は、「旧方式の計算」で控除額を求めます。旧方式に該当する支払保険料が6万円未満の場合は「旧方式」と「新方式」の両方を合算し、最大4万円の控除となります。

最後に

学資保険はこどもの教育費だけでなく、生命保険料控除制度を活かして所得控除を受ける事もできます。ただし保険会社や契約時期によって、控除額が変動するので注意が必要です。安心して学資保険を利用するためには保険料の控除を理解することも大切となります。

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