医療費・国民健康保険の対象となるものならないもの

ebd2ebf9aaa59b47bc434f5add0d5cb5_s

【はじめに】
日本は国民皆保険制度で、日本国籍を持っている人なら何かしらの医療保険に入ることになっています。
中でも一番多くの人が入っているのが、国民健康保険です。
病気や怪我で病院を受診する際、窓口で保険証を提示することで、自己負担額を大幅に抑えることができます。
しかし、治療に架かる費用なら何でも国民健康保険が適用されるというわけではなく、まかなえる医療費は限られているという現状もあります。
今回は、国民健康保険が適用される医療費とそうでない医療費についてまとめます。

【国民健康保険の対象となるもの、ならないもの】

1.国民健康保険の対象となるもの
国民健康保険の対象となるのは、医師が病気や怪我の治療に必要と認めた医療措置にかかる費用です。
風邪の薬代や、国が認めている疾患の治療(定期検査なども含む)、怪我の治療などは、国民健康保険が適用され、費用の負担は1~3割となります。(負担割合は年齢で区切られています)
また、ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、4種混合ワクチンなどは病気の予防を目的とした医療措置ですが、乳児の「定期予防接種」の対象となっており、国民健康保険の対象内で受けることができます。

2.医療保険の対象にならないもの
公的な医療保険の対象となるのは、原則病気や怪我の治療にかかるお金のみです。
そのため、美容整形、美容脱毛、インプラント、歯の矯正、人間ドック、健康診断、予防接種など、美容や病気の予防を目的とした治療に関しては公的な保険の対象外となります。
また、病気や怪我の治療であっても先進医療、入院中の食事代の一部、個室で入院した場合の差額ベッド代なども自己負担となるので、公的な保険の範囲内では受けられる治療も限られてきます。(※差額ベッド代に関しては、病院の都合ではなく患者自ら希望した場合に発生します)
しかし、会社や自治体が費用を負担し、一定の年齢の人に健康診断や予防接種を推奨する場合もあります。例えば、インフルエンザの予防接種は任意ですが、費用を自治体が負担し、経済的な問題を抱えている家庭の子供も受けられるような措置が取られている場合や、35歳以上の人の人間ドックの費用を会社や自治体が負担している場合などがそれに当たります。
こういった措置は、どこの地域や会社でも同じという訳ではないので、注意が必要です。

【最後に】

ここまで、国民健康保険の対象となる医療費と対象とならない医療費について書いてきました。
住んでいる地域や勤めている職場によっては健康診断も負担してもらえるし、がんなどの重大な病気も公的保険でカバーされるので、民間の医療保険に入る必要性を感じない人もいるかもしれません。
しかし、前述の通り、公的保険でまかなえる治療には限りがあります。
例えば、がんの治療一つとっても、従来の治療に加え、新しい治療法が日々開発されています。より苦痛や後遺症が少なく、病後の生活の質を下げないで済む治療を選びたくても、その治療が健康保険の対象外となっている場合もあります。
治療の選択肢を増やすという意味でも、公的な保険に加え、自分に合った医療保険を探して加入しておくと、病気になった時も安心です。

関連記事

ページ上部へ戻る