医療費の財源と医療保険の財政状況について

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【はじめに】
私たちはケガや病気の時、医療保険の適用によって支払う医療費を抑えることができています。
では、この医療費の財源はどこからきているのでしょう。
今回、医療費の財源と医療保険の各制度の財政状況についてお伝えしていきたいと思います。

【医療費の種類とその財源について】

医療費は大きく、医科診療費にかかった診療費、薬局調剤診療費、入院時食事・生活医療費
、訪問介護医療費に分類できます。

また他にも医療費は財源の負担別などでも区分することが可能です。
例えば、国庫負担金と地方公共団体の負担金である公費、医療機関などにかかった患者さんの自己負担額、医療保険制度の保険者と事業主が負担すべき保険料などは財源別に区分した医療費の内訳といえます。

さらに医療費は、後期高齢者医療制度や公費負担医療制度の給付などによって支払った医療費の合計ということもできます。

【医療保険各制度の財政状況】

ここでは、健康保険組合、国民健康保険で異なる財政状況について説明していきたいと思います。
まず健康保険組合についてですが、この場合加入者の平均年齢が他の制度と比較して低いため1人あたりの医療費は安い一方、加入者の平均収入は高いので安定した保険料の徴収が可能となっています。

それに比べると国民健康保険は加入者の平均年齢が高いため医療費も比例して高いのにかかわらず、加入者の平均収入は低くなっているので保険料の徴収が不安定であると言えます。

このように若い世代が加入することの多い全国健康保険協会や健康保険組合に対して、退職した後に所得が減り医療費が高くなる高齢者の加入が国民健康保険の加入者に多いという構造的な問題が生じてしまっています。

【医療費の現状】

平成27年度の国民医療費は42兆3644億円で前年度に比べて3.8%の増加となっています。
また財源別の国民医療費は公費が16兆4715億円、国庫が10兆8699億円、地方は5兆6016億円です。

さらに保険料はトータルで20兆6746億円、そのうち事業主は8兆7299億円、被保険者は11兆9447億円となっています。

【まとめ】

いかがでしたか?
今回は割愛させていただきましたが、医療費は「財源別」の他にも「診療種類別」「制度区分別」などによって分類することができます。

医療費がどのように賄われ医療保険などの制度が運営されているのか知るきっかけになればと思います。ありがとうございました。

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