医療保険の支給金があった場合の医療費控除

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【はじめに】
みなさんは医療費控除について知っていますか?
今回は、「医療費控除とはどのような計算方法なのか?」「申告時に保険会社から受け取った給付金をどのように扱うか?」についてお伝えしたいと思います。

【医療費控除と給付金】

・医療費控除の対象
医療費控除は、所得税または、住民税の負担額を年間の医療費が高額の場合に軽減することができる制度です。医療費控除には、医療費の支払いで家計が圧迫されている方の負担を抑える目的があります。
ちなみに治療費だけにとどまらず、薬局などで購入した薬、通院による交通費、電車やバスなどの公共交通機関のお金も医療保険控除の対象になります。領収書や交通機関を使った記録などをしっかり残しておきましょう。

・給付金をもらったときの控除申請
次に医療保険で給付金をもらった場合についてです。
長期入院の場合、治療費などで医療費の負担額が増加するため医療保険に加入することで、入院時に給付金を受け取ることができます。
ではこのとき医療費控除はどうなるのでしょうか?
答えを言ってしまうと給付金をもらって、治療費を補償してもらった場合、かかった医療費は控除の対象になりません。もちろん、医療費の負担額が高額で、保険給付金と合わせても赤字になるときは控除対象になります。

・医療費控除の計算方法
医療費控除の計算式は、
医療費控除 = 年間医療費 − 保険給付額 − 10万円または所得額の5%の額
となります。

ここで、実際の具体例をみていきましょう。
医療費として30万円を支払い、医療保険で25万円支給されたとします。(所得額の5%>10万円とします)
その場合、医療保険控除額の計算式は、以下のとおりです。

医療費金額30万円 − 保険給付金25万円 − 所得額金額10万円 = マイナス5万円

この5万円が医療費控除の対象です。

【年末に給付金支給があった場合の申告】

例えば、12月に入院したとして、保険金の給付が年越しになったときはどうするのでしょうか?もらえる金額もあいまいであれば申告のしようがありません。
実は申告は細かい金額でする必要はなく、見込みで申請可能です。実際にもらったときの金額が違った場合は、修正申告を行えばOKです。
また翌年に給付金をもらったとしても、その前年分の入院に対して支払われているので、その年で申告しなくてはなりません。

【最後に】

いかがでしたか?
今回は、医療保険医療費控除・計算方法についてまとめました。
これから、医療保険控除を受ける方は、この記事を参考にして、自身の医療費はどれくらい控除が受けられるのかを計算しましょう。
また、家計での医療費の出費分を計算するときには、どの治療に支払われた給付された給付金かを把握しておきましょう。

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