盲腸にかかった場合の医療保険の保障について

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はじめに

「おなかが痛くなって病院に行ったら盲腸だと言われた。」
このような場合、どのような治療を受けることになるのでしょうか?
また、その費用は?
医療保険に加入していたら、給付金は受け取れるのか?
以下で考えてみることにしましょう。

どんな病気?入院期間は?費用は?

ではまず、どんな病気なのか、治療期間や費用はどれくらいかかるのかといったことから見ていきましょう。

どんな病気?

一般に言われる病気としての「盲腸」は正式名を虫垂炎と呼び、大腸の始まり部分(盲腸)にぶら下がる虫垂が、何らかの原因によって炎症を起こした状態のことを言います。
この病気の治療法としては、抗生物質を使用する内科的な方法(いわゆる「薬でちらす」方法)と、外科手術によって虫垂を取ってしまう方法とがあり、ごく初期で症状が軽い場合には前者の方法が、それ以外の場合には後者の方法が選ばれることが多いようです。
いずれにしても、治療は入院して行うというのが一般的です。

なお、盲腸の手術と言えば、昔はおなか(下腹部)を数cmほどメスで切開する手術がふつうでしたが、現在では腹腔鏡を用いた手術のほうが主流となっており、傷あとの大きさや入院日数などの点で患者さんの負担が少なくなっています。
ただし、炎症がひどいケースなどでは、従来通りのおなかを切る方法が用いられることもあります。

入院期間と費用は?

どれくらいの期間入院しなければならないかは手術の方法によって変わり、腹腔鏡の場合なら3~5日程度、従来通りのおなかを切る方法の場合では1週間程度となることが多いようです。
ただし、受診が遅れて腹膜炎になっていたりすると、さらに入院が長くなることもあります。
また、費用面を見てみると、3割負担で10万円前後ということが多いようですが、腹膜炎を起こしていたりして症状が重い場合には20~30万円ほどかかることもあります。

医療保険の保障は?

民間医療保険に加入している場合、盲腸で入院・手術をすると、給付金はどうなるのでしょうか。
まず、手術給付金に関して見てみると、多くの医療保険では虫垂炎の手術が保障の対象となっています。
ですので、腹腔鏡にしてもおなかを切ったとしても手術を受けたのであれば、ほとんどの場合は申請することで給付金を受け取れるでしょう。

ただし、入院給付金に関しては、保険商品によって入院何日目から支払われるかが違ってきます。
初日から支払われるものもありますし、7日以内の入院であれば支払われないものもあります。
先ほども述べたように、最近の盲腸の手術法としては腹腔鏡によるものが主流となっており、このため入院日数も数日程度で済むケースが増えています。
したがって、入院給付金を受け取ることができるかどうかは、加入している保険商品によって異なってくるということになるでしょう。

最後に

盲腸で入院・手術をするとなった場合、3割負担でも10万円前後の医療費がかかるのがふつうです。
民間医療保険加入の有無に関わらず、このように高額の医療費がかかった場合には、公的医療保険の高額療養費制度を利用できることがあります。
この制度を利用できれば、自己負担限度額(収入によって変わります)を超えて支払った医療費の払い戻しを受けることができるのです。
ただし、制度を利用するためには、自ら申請を行う必要がありますのでご注意下さい。

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