臓器移植と医療保険の関係

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臓器移植と聞けば、多額の医療費を想像してしまいます。実際、臓器移植は、簡単に誰でもが受けられる医療行為とは言いがたいかも知れません。今回は、臓器移植に掛かる費用と医療保険の関係を見てまいりましょう。

臓器移植とは

人体は非常に複雑な構造で成り立っているものです。日々の暮らしの中で、人体の機能が低下していく事があります。それは事故で損傷した場合や、あるいは病気でその機能を失ってしまう場合などです。最も身近な例として人体の機能を補うものは、眼鏡や入れ歯などがあります。

しかし、臓器がその機能をなくしてしまった場合、投薬や機械でその機能の代替をする事は困難です。腎臓病などでその機能を失った場合は、人工透析という手段もありますがこれはまれなケースになります。そして、人工透析は日常生活を大きく変えてしまうでしょう。

肝臓や心臓・肺など多くの臓器の疾患に関して、人工透析など機械で代替出来ない臓器の治療法としては、臓器移植が必要になる場合が多いのが現状です。しかし、もちろんすべての疾患に関して臓器移植が出来る訳ではなく、臓器移植が出来るか否かはケースバイケースになります。

基本的に臓器移植は、健康な人の身体から肺・肝臓・腎臓などを提供して頂く生体移植と、亡くなった人(脳死または心停止した方)から臓器を提供して頂く方法があります。

こういった移植を受けない限り、治療が困難な患者さんは全国で15,000人を超えていると言われており、かたや死後の臓器提供を受けられた方は約400人と言われているのです。これらの治療法を指して臓器移植と呼ばれています。

臓器移植に掛かる費用

臓器移植に掛かる費用ですが、実際に移植を受ける際には以下の費用が必要になります。

●移植手術費
●入院費
●摘出医師派遣費
●臓器運搬費
●コーディネート経費

基本的に、臓器移植の費用は健康保険適用となっておりますので、受けている公費負担制度によりおのずと自己負担額は異なるのです。公的保険の適用となっておりますが、その費用は上記の費用が掛かりますので大まかな金額ですが、肝臓移植を例にとりますと約500万円と言われています。

また、保険の制度である高額療養費制度や特定疾患医療費助成制度などさまざまな助成制度を利用する事で費用を抑える事は可能です。しかし、やはりまだまだ臓器移植に掛かる費用は高額である事には違いありません。公的な保険で全額を賄うにはやや困難です。

いざという時の医療保険

万が一、自分がこの様な事態に陥った場合に備えて、民間の医療保険に加入しておく事が必要になります。公的な保険では賄えない部分をカバーしておく事は、日々の暮らしを続けていくうえでも重要な事だからです。

臓器移植などの先進医療は日々進化しておりますが、まだ公的保険の適用外の治療方法や薬剤なども多くあり、それらの金額は簡単に捻出できる金額ではないのが実情ではあります。しかし、民間の医療保険などはそういった先進医療もカバーしているものがあるのです。

最後に

「備えあれば憂いなし」の言葉通り、医療保険は万が一に備えるものです。臓器移植の技術も日々進歩しており、不治の病だったものが、現在では治る病気へと変わっています。しかし金銭的な問題でそれらの治療を断念せざるを得ない状況は避けたいものです。

その為にも保険をしっかりと見直しを行い、または加入する事は自身への投資であり、延いては家族への投資でもあるという事をご理解頂き、ご検討ください。

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