個人年金の繰下げ受給はお得?実際にどれくらいの差が出るの?

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非正規雇用者の増加や退職金の減額、医療負担の増加など老後にはさまざまな不安があり公的年金以外の年金を自分で確保しようと個人年金保険に加入する人も多いのではないでしょうか?
個人年金保険に加入し、受取り時期がきた時に受給時期を繰下げた場合実際にはどれくらいのお得になるのか考えてみましょう。

【個人年金保険の繰下げ受給】
個人年金保険は、受給開始年齢から10年を限度として受給開始の年齢を繰下げることができます。例えば、契約時に受給開始年齢を60歳にしている場合、最長で70歳まで繰下げることができるということです。
加入した時には、60歳で定年を迎え引退をしようと考えていたが、住宅ローンの返済や、教育費の負担などが思った以上に多く65歳まで働くことになりそうなので、今すぐには個人年金は必要ない、などという場合にはこの方法を活用しましょう。
一般的には5年単位で繰下げるものが多いですが、保険商品によっては1年単位で繰下げができるものもあるため、加入している保険の保険証券や保険会社に問い合わせをしてみましょう。

【繰下げ受給をすると実際にどれくらいお得なの?】
保険会社は、契約者から預かった保険料で、受給開始年齢になるまでお金を運用してくれます。
当然、受給開始よりも遅くに受け取る方が、運用期間が長くなるため受取額は多くなります。
受け取り開始時期を繰下げるとどれくらいお得になるのか、下記の例でみてみましょう。
30歳男性10年確定年金に加入し毎月3万円の保険料を55歳まで支払い60歳から年金を受け取る場合
・55歳払い済み 60歳受取開始の場合  受取総額10,013,100  返戻率111.2%
・55歳払い済み 65歳受取開始の場合  受取総額10,530,780 返戻率117%
・55歳払い済み 70歳受取開始の場合  受取総額11,070,480 返戻率123%
5年繰下げると、517,680円増加し、10年繰下げると受給額は1,057,380円も増加します。
このように、支払い保険料は同じでも繰下げ受給をすることで返戻率は大きく変わり受取総額も多くなります。

【資金に余裕があれば繰下げ受給を】
近年は、65歳以上の人を高齢者と呼ばなくなりました。それは多くの方がまだ元気で社会に出て働いているからでしょう。公的年金だけで生活をすることは難しいですし、晩婚化の影響から子供が大学を卒業する時に両親の年齢が60歳以上という家庭も少なくありません。
健康で現在生活費などに困っていない場合はできるだけ長く働き、個人年金を繰下げ受給するのも老後の資産を増やすための一つの有効な手段と言えるでしょう。

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