年金を二重で払ったらどうなるの?

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【はじめに】
20歳のときに学生やフリーターなどで国民年金に加入し、現在も国民年金保険料の支払いを続けている人も多いかと思います。今のところは支払い続けていても特に何も問題はないはずですが、会社に就職して厚生年金に加入することになったらどうでしょうか?
厚生年金に加入する時期によっては、国民年金を支払っていた期間と重なって年金の二重払いになることもあり得ます。
そこで今回は年金の二重払いになったときの対処法を紹介していきます。

【重複は起こりにくい?】

「年金の二重払い」という言葉を聞くと、国民年金と厚生年金に同じ時期に重複して加入しているように思ってしまいますよね。
しかし、実際には国民年金と厚生年金に重複して加入することは起こりにくいです。
なぜなら、自分自身でそれぞれへの加入・脱退の手続きをほとんど行うことがないからです。
特に厚生年金は勤めている会社が加入・脱退の手続きの全てを行ってくれます。これは会社にこうした事務手続きを行う義務があるためです。ですから、加入資格があるのに未加入であるとか、退職後も加入したままといったことは起こりにくくなります。
一方、国民年金はというと20歳のときに学生やフリーターなどで国民年金への加入対象者だった場合は、加入を促す通知書が届きます。それに必要事項を書き込み、住んでいる地域の役所に提出すれば加入手続きが完了します。また、会社を辞め国民年金への加入が必要になった場合も役所の担当窓口まで出向き自身で手続きします。
このように手続きに不備がないような制度があるので、重複して加入することは起こりにくくなっています。

【二重払いになったら】

国民年金と厚生年金に重複して加入することは起こりにくくはなっていますが、年金の二重払いの可能性はあります。
それはどんな場合かというと、国民年金を半年分、または一年分前納したあとに厚生年金に加入した場合です。この場合だと、国民年金を前納した期間と厚生年金の加入時期が重なっていまい、結果として二重払いになってしまいます。
しかし、慌てなくて大丈夫です。
払い過ぎた国民年金保険料はちゃんと戻ってきます。
厚生年金に加入してから一、二か月経てば、国民年金の払い過ぎを知らせる通知書が届きます。この通知書に払い戻すための口座番号を記入し、年金事務所に提出すれば、さらに一、二か月後に入金されます。
ただし、注意してほしいのが通知書は請求しなくても自動で送られてくるのですが、還付請求は自身で行わないといけません。通知書が送られてきたからといって自動的に還付されるわけではないので気をつけてください。

【まとめ】

学生やフリーターなどのときにもしっかりと国民年金を納めている人が年金の二重払いになる可能性が高いといえるでしょう。手続きさえちゃんと行えば戻ってくるお金ですので、損をしたと思う必要はありません。むしろ、しっかりと将来に備えていた証くらいに捉えるほうがちょうどいいかもしれませんね。

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