国民年金の未加入期間について

はじめに

「国民年金保険料の納付書は送られてくるけど、保険料は払っていない」
これは「未納」です。
未納期間があると、将来支払われる老齢年金の額が減らされます。
加えて、重い障害などで日常生活や仕事をすることが困難になったときに本来支払われる障害年金も受け取れなくなります。
また、近年は未納者に対する強制徴収も盛んに行われるようになっており、場合によっては財産の差し押さえにまで及ぶこともあります。
この未納とは異なるものに「未加入期間」と呼ばれるものがあります。
どのようなものなのでしょうか?
以下で詳しく見てみることにしましょう。

未加入期間となるケース

現在、日本では、国内に住む20歳以上60歳未満の全ての人は、強制的に国民年金へ加入させられることになっています。
このため、未加入期間が発生してしまうケースというのはかなり限られています。
以下にそのケースを見ていきましょう。

日本に住んでいない

天引きではなく自分で保険料を支払う必要がある国民年金の「第1号被保険者」は、日本国内に住所があるという条件を満たしていなければなりません。
したがって、国内から国外へ住所を移した場合には加入資格を失うことになります。
ただし、本人が希望する場合には、国外へ住所を移した後も保険料を支払い、加入し続けることができます。
このような制度は「任意」加入と呼ばれます。

任意加入の場合であっても、受給要件を満たせば老齢年金を受け取ることができます。さらに国外在住中に死亡したり障害を受けたりした場合にも遺族年金や障害年金を受給可能です。

ただし、あくまでも「任意」加入ですので、国外在住中は加入しないという選択肢をとることもできます。
この場合に、未加入期間が発生することになるわけです。
現時点では、国民年金の未加入期間が新たに発生するのは、このパターンのみです。

過去に未加入期間が発生したケース

1986年3月以前は、厚生年金あるいは共済年金加入者の配偶者に関しては、国民年金への加入が任意とされていました。
また、1991年3月までは、20歳以上でも学生であれば国民年金加入は任意でした。

当時、上記のいずれかに該当していて、国民年金に加入していなかった人は未加入期間があったことになります。
なお、この未加入期間は「カラ期間」と呼ばれます。
カラ期間は、受給資格を満たすための期間(最低10年が必要)には算入されますが、年金の支給額には算入されません。

最後に

未加入期間がある場合、以前は「後納」という制度があり、納付期限の5年前までであればさかのぼって保険料を納めることができました。
ただし、この制度は2018年9月で終了しています。
しかし、60歳以上になってからも保険料を納め続ける「高齢任意加入」と呼ばれる制度があります。
受給資格を満たすための期間が足りない人や、満額の老齢年金を受け取れない人がこの制度の対象となりますので、未加入期間や未納期間がある方は利用を検討してみてはどうでしょうか。

関連記事

ページ上部へ戻る