個人年金の受取りを開始したらそれは所得になる?税金との関係

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個人年金保険に加入している人は多くいますが、加入時から数十年経ってから受け取る場合が多いため、受取時の事を考えている人は少ないのではないでしょうか?個人年金保険を受け取る時には税金がかかる事を知っていますか?
税金や、申告について詳しくみてみましょう。

【個人年金保険と税金】
まず、契約者と受取人が同一の場合自分が支払った保険に対して自分が保険金を受け取る形になる為、雑所得となります。
これに対して、保険料を支払った人と受取人が違う場合は、1年目は贈与税が課せられます。
2年目以降は、所得税(雑所得)の課税対象になる事を覚えておきましょう。
年金受取開始後に被保険者が、死亡した場合にも受取方によっては相続税、贈与税がかかります。
中でも、贈与税は課税金額が最も大きくなるためこのような契約にしている人は契約の変更をしておいた方が受取時の税金が少なくなる為お勧めです。

【必要経費と雑所得の計算】
確定年金に加入している人の雑所得の計算方法を見てみましょう。
10年間の確定年金に加入している人が、年金年額37万円、年金受給期間10年、払込保険料300万円のものに加入している場合を例に見てみましょう。
必要経費の計算は、年金年額×払込保険料/年金の総支給見込み額=必要経費となります。これに当てはめて計算すると、必要経費は30万円という事になります。
雑所得は、雑収入―必要経費=雑所得となり37-30=7万円となります。
また10年の保証期間付終身年金の場合も見てみましょう。
(年金受給期間を10年にしてあとは、すべて同じ条件)
必要経費は37×300/37×23=13.04万円になります。
また、雑所得は37-13.04=23.96万円という事になります。
どちらも雑所得は25万円未満となる為源泉徴収はされず、年金以外の収入がない場合は基礎控除(38万円)の範囲内になる為所得税もかかりません。

【お得に受け取る為には】
それでは、個人年金保険について税金の負担をできるだけ少なくしお得に受け取る方法をみてみましょう。
このポイントになるのは、下記のような2つがあります。
・保険料の負担者と、年金受取人は同一人物にする事
・年金受取開始に一括受取にせず、毎年受け取る形にする事
これは、個人年金保険に加入している人共通の大切なポイントになりますので、ぜひ自分の加入している保険について確認しておきましょう。

【まとめ】
個人年金保険には、受取時に税金がかかる事を覚えておきましょう。また、受取りに関しても保険料の負担者と受取人は同一にする事、更に一括で受け取った場合毎年受け取るよりも総額が少なくなるため手元に残る金額も減ってしまうリスクがあります。
これらを考えながら、受取時には損をしないように年金の受取方法を選択しましょう。

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