学資保険の利率とは~預金としての学資保険~

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学資保険とは、こどもの学費を貯蓄するためだけにあるものだと思っている方は多くいます。しかし、実は学資保険には「預金」としての側面も持ち合わせており、利率を計算すると金融機関よりも高い場合があります。今回は、学資保険における利率を中心に解説します。

学資保険とは

学資保険とは主にこどもの学費を貯めるため、生命保険会社が販売している保険です。決まった金額を契約期間中に支払うことで、こどもが一定の年齢になったときに給付金を受け取ることができます。これらの給付金を「満期額」や「祝金」といいます。

学資保険には保険としての機能もあり、万が一の場合は支払免除などの保障がついている学資保険もあります。学資保険に入っておくことで計画的に学費をためることができ、こどもの将来を安心して見守ることができます。

また、学資保険には保険としての役割以外に「預金」の側面も持っています。学資保険を預金として見るためには、「返戻率」と「利率」の存在が大きく関わってきます。「預金」としての学資保険について解説します。

預金としての学資保険

こどもの学費を検討する時には学資保険よりも、金融期間の預金で賄った方が良いのではないかと考える方もいます。しかし、預金の観点で両者を比較すると金融機関よりも学資保険の方が優れている場合があります。わかりやすくするために「返戻率」と「利率」の2つを解説します。

学資保険の返戻率とは

学資保険の預金の良さを導き出すには、はじめに「返戻率」を求める必要があります。返戻率とは支払い総額に対して、受け取り総額がどれだけの割合かを指します。受け取り金額と支払い総額を把握することで、下記の式で「返戻率」を求めることができます。

●利率計算式
返戻率(%) = 受け取り金額(総額) ÷ 支払い金額(総額) × 100

実際に返戻率を求めるために例題を紹介していきます。学資保険加入時のこどもの年齢を0歳として、月額1万3000円の支払い条件がある学資保険とします。保険加入期間を18歳満期として総額300万円の満期一括受け取りの場合、下記の式で利率を求めることができます。

●例の返戻率計算式
3,000,000 ÷ 2,808,000 × 100 = 約106.83%

つまりこの場合の返戻率は約106.83%となります。返戻率を求めたら次は「利率」を求めます。利率を求めることで金融機関と比較することができ、数字を比較することでどちらがお得かわかりやすくなります。

利率で見る金融機関との比較

金融機関は利率を用いて商売をしているため、学資保険を預金の観点で比較する場合は利率を使用します。利率には様々な種類がありますが、ここでは年間の利率つまり「年利」を使用して比較していきます。学資保険の年利は下記の計算式で求めることができます。

●年利を求める式
収益額(受け取り総額 – 支払い総額) ÷ 支払い総額 ÷ 支払い年数 × 100

この式に先ほどの例題の数字を当てはめると以下のようになります。

●例の年利計算式
192,000 ÷ 2,808,000 ÷ 18 × 100 = 約0.37

導き出した年利は0.37%となりました。大手金融機関の年利は0.001%~0.01%程度とされていますので、学資保険の方が金融機関よりも預金として優れていることがわかります。ただし保険は商品やプランも様々なので、契約する際はしっかりと検討することをおすすめします。

最後に

学資保険の利率を求めるためには返戻率を求めたり、金融機関の利率を把握する必要があったりと考えることが多々あります。しかし、このような計算をしっかり行うことで、家族に合ったお得な学資保険を探すことができます。こどもの将来を守るためには正しい保険の知識を身に付けることが大切となります。

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