定期保険の損金には2つのタイプがある!全額損金と2分の1損金

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法人保険の種類は大きくわけて「定期」「養老」「終身」という3つがあります。それぞれに特徴があり中には保険料全額が損金になり節税できるものもあります。これは「全額損金定期保険」と呼ばれ大変人気があります。

【保険の種類と税務処理】
保険は国税庁が各商品でルールを決め貯蓄性の高い物に関しては資産計上し、低い物は損金計上するようになっています。
それぞれの特徴を見ると定期保険は掛捨てと呼ばれており10年定期の場合10年の間に何かあれば保険金を受け取る事ができ何もなく過ぎれば保険料は戻らず掛捨てになります。
定期保険は貯蓄性がなく保険の役割しかありませんので全額損金として認められます。

養老保険や終身保険は保険性と貯蓄性を兼ね備えており両方ともある程度の長い期間払い続けていれば支払った保険料の95~100%、もしくはそれ以上の金額が返ってきます。
その為銀行預金などと同様に扱われ全額資産計上をすることになります。
(ケースによっては養老保険でも2分の1が損金計上できるものもあります)

【全額損金保険のメリット】
全額損金保険のメリットは以下のような4つがあります。
・保険料全額が損金に算入され税金の負担が軽くなる
・解約返戻金の返戻率のピークが長め
・赤字になりそうな年度は一部解約をして黒字を計上できる
・手厚い保障がついている保険が多い

他にも3大疾病等の重大な病気で一定の状態になった場合保険金が受け取れるものもあります。
他の保険に比べ保険料は高く、返戻率も多少低くなりますが手厚い保障や、補償範囲が広い、節税になるなどのメリットを考え慎重に保険選びを検討すると良いでしょう。

【2分の1損金計上される場合】
全額損金ではなく2分の1が損金計上しなくてはいけない定期保険には下記のような決まりがあります。
・保険期間の満了が70歳を超えている
(70歳以下の保険は全額損金)
・被保険者の年齢と保険期間の2倍を足した年齢が105歳を過ぎている
【まとめ】
全額損金保険の中でも損益を調整しながら必要な資金を積み立てられる「全額損金定期保険」は大変人気が高い保険です。
しかし十分なキャッシュフローと確かな営業利益の見通しがなければ損をする可能性もあります。
また加入年齢が若いほど返戻率も高くなりますのでできるだけ若い年齢で加入する方がお得でしょう。
これらのメリットとデメリットをしっかりと考え全額損金保険を検討する必要があります。

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