医療保険で調査が行われるのはどんなとき?

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はじめに

病気になって入院したり手術を受けたりすることになると、出ていくお金は治療費だけではありません。
入院のために必要なものは意外にふだん使わないものであることが多いので、それらを買わなければなりません。
入院中に病院の売店で買い物をしたりテレビなどの備品を使ったりするのにもお金がかかりますし、面倒を見る家族が病院と家の間を往復するのにも交通費がかかります。
また、個室でゆっくりと静養したいと思うのなら、別料金も必要になります。
このような出費に備えるためのオーソドックスな手段が民間の医療保険です。
この医療保険ですが、場合によっては支払いの前に調査が行われることがあります。

調査が行われるのはどんなとき?

会社によって異なりますが、入院や手術に対する給付金は請求から1週間程度で支払われるのが一般的です。
しかし、ケースによってはそうならない場合があります。
たとえば、書類に不備があったときなどは支払いまで時間がかかりやすくなります。
そして、請求に関して調査が行われる場合も時間がかかります。
調査が行われるときというのは、なにか疑問点や不審な点があるときです。
たとえば、加入するときに提出した健康状態に関する告知の内容と、請求の原因となった病気との間に矛盾点があるケースなどですね。
調査の結果、不適切な事実が見つかれば給付金は支払われなくなります。
さらに、場合によっては契約が打ち切りとなることもありますし、悪質な不正が見つかったケースでは刑事告訴される可能性もあります。

なぜ調査が行われるのか?

なぜ、このような調査が行われるのでしょうか?
医療保険は加入している人が月々払い込むお金と入院や手術に対して支払われるお金、すなわち保険会社に入ってくるお金と出ていくお金のバランスが取れるように保険料を決めています。
当然のことですが、出ていくお金(入院や手術に対して支払われるお金)もきちんと計算に入っているわけですね。
もし、このバランスが崩れ、出ていくお金のほうが多くなってしまえば、経営は厳しくなります。
そしてなにより私たちが支払う保険料も高くなってしまいます。
そうならないためにとられている手段が、加入する前に行う健康状態に関する告知なのです。

ここでもし事実を隠したり事実とは異なる告知をしたりして、より高い保険料を支払う必要があった人、あるいは本来では保険に入れる状態ではなかった人が保険に入り、その後に隠していた病気が悪化して保険会社からお金を受け取ることになるとどうなるでしょう?
そして、そのような人が増えてしまったら?
明らかに不公平ですし、経営も成り立たなくなってしまいますよね。
このような事態を防ぐために調査が行われるというわけなのです。

最後に

事実を隠したり事実と異なることを告げたりして契約をしたとしても、保険会社はたやすくそのことを見抜いてしまいます。
ほとんどの場合は後から発覚してしまうのです。
そうなった場合、お金は支払われないばかりか損をすることになったり、場合によっては法的なペナルティを受けてしまったりする可能性もあります。
くれぐれも告知には事実を書くようにしましょう。

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