はじめに

その昔、洗濯は人の手で行われていました。
掃除は、ほうきとちり取りを使って、これまた人の手でされていました。
電車に乗り降りする際の改札も、駅員さんがやっていました。
今や、これらの作業のほとんどは機械が行っています。
そして、機械のほうも進歩してきました。
特に最近では、AI（人工知能）技術の進歩が著しく、今現在人がやっている仕事の多くは近い将来AIに取って代わられるのではないかとさえ言われています。
このような状況において、将来AIに仕事を奪われないようにするためにはどうすればよいのでしょうか？

昨今のAI技術の進歩は著しい

AIとはartificial intelligence（人工知能）の略語ですが、実は人工知能そのものはそれほど新しいものではありません。
その歴史は1950～1960年代までさかのぼることができるくらいです。
人工知能ブームも1950～1960年代と、1980年代にも起こったことがあり、このため現在のAIブームは第三次人工知能ブームと呼ばれています。

過去2度のブームと比較して、今回のAIブームの特徴は技術的進歩の著しさでしょう。
認知活動をはじめとする私たちがふだん行っている活動というのは、私たちが考えている以上に複雑なものです。
このため、これまではいくら人工知能の技術が発展したとしても、人間と同じようなことをコンピュータにさせるのは簡単なことではありませんでした。
しかし、最近のコンピュータは、そのような複雑な人間の活動を難なくこなせるようになってきています。
このため、今現在人間の手で行われている仕事のうち90%以上は、近い将来AIに奪われるとする説もあります。
90%という数字が本当かどうかは別としても、かなり多くの仕事がAIに取って代わられるであろうことは、おそらく間違いないでしょう。

では、どのような仕事がAIに奪われると考えられるのでしょうか？
それは、ひとことで言ってしまえば、単純な仕事です。
複雑な技術や判断を必要とせず、創造的でもない仕事は、おそらく近い将来AIに奪われることになるでしょう。

そこで、AIに仕事を奪われないようにするためにはどうすればいいのか？
その答えは、やはりAIにはできないような仕事をできるようにしておくことでしょう。
クリエイティブな仕事、複雑で高度な判断力や技術力を要する仕事であれば、AIに取って代わられる可能性は少ないと考えられるからです。

最後に

将来、AIに仕事を奪われないようにするためには、自分の得意・不得意を的確に把握し、どのようなスキルを身につけていくべきかをしっかりと考える必要があります。
また、それを考えるときの妨げとならないよう、将来の不安材料をできるだけ減らしておくことも重要です。
将来の備えをしっかりと行ったうえで、自分に何ができるかを熟考していくことが大切と言えるでしょう。