年金保険料の支払いを猶予するってどういうこと?

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はじめに

国民年金保険料の支払いが難しくなったときにとれる選択肢は、免除と猶予があります。
免除は支払う必要がないことと理解できますが、猶予はどうでしょう?
全く支払わなくていいのか、それともいずれ支払うのか。
いまいちハッキリしない人も多いかもしれません。
そこで今回は、国民年金保険料の支払いを猶予するとはどういうことか説明していきます。

あとで支払うことが前提

一般的に、猶予とは「今しなければならないことがある人に、そのことを先送りし余裕を与えること」です。
ですから、国民年金保険料の支払いを猶予するということは、一旦保険料の支払いを先送りするということです。
ポイントは「支払わなくていい」のではなく、「先送りする」という点。
これは、「今は支払わなくていいけど、あとで余裕ができたら支払ってね!」という意味になります。
つまり、全額支払うことを前提とした一時的な措置といえるのです。
そのため支払いを猶予していた期間は、年金額の計算には反映されません。
また、猶予を申請できるのは50歳未満の人となっています。
そして、猶予をしていた分を支払うときは、追納申請をして支払います。
ただし、追納ができるのは猶予か免除となっていた分だけです。何一つ申請をせず保険料を支払わないまま未納となっている分は追納できないので注意してください。

審査のポイントは所得

猶予を申請したらすぐに支払いが先送りになるわけではありません。
ちゃんと審査があります。
そして、審査で見るのは所得です。
猶予の場合、申請する本人と配偶者の前年所得を見ます。
ここでポイントとなるのは、見るのは所得であって収入ではないという点です。
要するに会社からの給与額で判断するのではなく、様々な控除をしたうえで算出した所得で判断するということです。
ですから、「保険料の支払いは厳しいけど、収入はそれなりにあるからなぁ」とあきらめたりせずに最寄りの年金事務所や役所の担当窓口に相談することをおすすめします。

まとめ

国民年金保険料の納付猶予は、保険料の支払いを先送りし、余裕ができたときに支払ってもらう制度です。
そのため猶予した分は将来もらえる年金額には加算されません。
つまり、先送りにしたまま支払わないでいると損をするのは申請した本人です。
ですから、保険料の支払いが厳しくなったときは、猶予と免除のどちらが良いかしっかり考えることが大切です。
ただ、知識がないままだと判断がつかないので、気になったときには調べ少しでも知識を頭の中に入れておくことをおすすめします。

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