- 2019-11-25
- 医療保険
はじめに
歯科治療には、健康保険いわゆる公的医療保険の範囲内で治療を行う方法と、自由診療といわれる公的医療保険の対象範囲から外れてしまうものがあります。
例えばインプラント(人工歯根)やセラミック治療などの新しい技術、ホワイトニングや歯列矯正などの美容目的も加味した治療です。
さて、この歯科治療の中で、場合によっては大がかりな手術となる親知らず(第三大臼歯)の治療においては、公的医療保険と民間医療保険では、どの
ように適用されるのでしょうか?
この記事では歯科治療における親知らずの抜歯治療について、ご紹介していきたいと思います。
基本的な歯科治療
それでは、公的医療保険の歯科治療の適用範囲となる、基本的な治療について見てみましょう。
公的医療保険は、病気を治すことを目的とした治療に適用されます。なので一般的な虫歯治療や歯周病治療、それに付随したレントゲン撮影や抜歯など、処置ごとに保険点数が加算され診療費が決められます。
こうした治療に公的医療保険が適用されることで、病院窓口での患者さんの自己負担額は、社会保険や国民健康保険の違いによって1割~3割となります。
歯科治療の自由診療について
歯科治療の自由診療は、歯科医師による采配が大きいようです。
例えば歯の治療でかぶせ物をするとき、通常は銀をかぶせるところを、仕上がりの美しさを意識してホワイトニングを選ぶとします。そうすると「治療+美容」の要素が加わりますので、仕上がりの満足度は上がりますが、自由診療の診療費分があるため自己負担額が高額となります。
親知らずの抜歯について
抜歯というと、つい診療費が高額なイメージを持ってしまうのが親知らずですよね?
親知らずを含め通常の抜歯は公的医療保険の適用範囲内ですので、診療費自己負担額も少額で抑えることができます。
親知らずの特徴としては、方向違いで生えてしまったり、歯肉の中に歯がうまった状態で表面に出てこないケースもあります。(そのため抜歯治療が多くあるようです)
抜歯治療については、歯の状態によって簡単にできるものから、全身麻酔など大がかりな手術になってしまうこともあります。
しかし通常の公的医療保険の適用範囲内であれば、自己負担額もそれほど多くはかかりません。
ただし、この記事で先ほどからお伝えしているようにホワイトニングや歯列矯正も治療に加えてしまうと、自己診療の分類となり結果として自己負担額が上がってしまうということになります。
まとめ
通常の診療と自由診療を組み合わせたものを、混合診療といいます。
この方法は歯科治療でのみ認められており、抜歯や虫歯の治療後に自由診療の部分となるセラミックなどをすすめられると、仕上がりの満足度を意識し気持ちが揺らいでしまうこともあるかもしれません。
これらが民間医療保険の対象となるかというと、残念ながら歯科治療専門の保険以外は、ほとんど給付対象にはならないようです。
しかし、親知らずで全身麻酔手術・入院が必要な場合や、他の治療を併用させる場合などでは、入院は給付金や併用する治療が保障されるケースもあります。
なので、まずは保険会社への適用確認を行うことから始めましょう。