医療保険の受取人は本人以外もなれるのか?! 知っておきたい便利な制度もご紹介

23030683_s

■はじめに
介護している親や子供などが入院した場合、本人以外が医療費を支払うケースは珍しくありません。その場合、医療保険の受取人は、負担する方が受取人になっておいた方が、滞りなく物事が進む気もします。はたして、医療保険の受取人は本人以外もなれるのでしょうか。

医療保険の受取人は本人以外でも可能なのか

現在の医療保険では、入院給付金・手術給付金の受取人は、給付を受け取ることが出来る人(被保険者)=受取人が一般的です。

それでは、そもそも被保険者になれるのは、契約者とどのような関係にある方なのでしょうか。結論から申し上げますと、それは

〇契約者本人
〇配偶者
〇二親等以内の血族(子・父・母・兄弟・孫・祖父母)

ただし、保険会社によっては、二親等以内の親族がいない場合、三親等も可能としている所もあります。

受取人と被保険者が同じ方の場合、入院・通院した時点で給付金をスムーズに請求する事ができます。しかし、デメリットとしては、自身で手続きをできないほどの大怪我や病気の際には、契約者である本人が連絡できない心配が考えられるでしょう。

そこで、次のような制度を指定する事をおすすめします。

指定代理請求制度について

被保険者と受取人が同じ際に、保険金や給付金を本人が請求を行う意思表示ができない場合について、本人の代わりに給付金等を請求する事ができる事を「指定代理請求制度」といいます。

例えば、被保険者の怪我や病気が重く、本人が請求することができない状況や、被保険者が癌などの病気により、病名や余命を告知されていない場合です。そこで、「指定代理請求人」を設けておくことで、このような問題が発生しても、受取人の代わりに給付金を請求する事ができます。

指定代理請求人には、契約者ご本人の承諾を得て、ご契約者への「保険証券」送付と同じタイミングで契約内容のお知らせが届きます。

指定代理請求人の条件

指定代理請求人は、大まかには次のいずれかの内容を満たす1名を指定できます。
(なお、指定代理請求制度の条件は、保険会社により多少異なります。)

①被保険者の戸籍上の配偶者
②被保険者の未成年者を含む三親等内の親族
③被保険者と同居、あるいは被保険者と生計を共にしている方
(内縁関係の方・同性のパートナー)
④被保険者の療養看護を行っている、あるいは被保険者の財産管理をしている方
⑤その他③と④に掲示した者と同等の保険金などを請求すべき適当な理由がある方として、保険会社が認めた者

注意点としては、保険金・給付金を請求する時点で、指定代理請求人が未成年の場合、指定代理請求人の親権者による手続きが必要となります。

さらに、次のようなケースにおいては、指定代理請求人以外の方が代理人として請求する事ができます。

〇そもそも指定代理請求人が指定されていない場合
〇指定代理請求人が亡くなっている場合

最後に

医療保険の受取人は、本人以外で配偶者と二親等以内の親族になります。受取人と被保険者が同じ方の場合、入院・通院した時点で保険をスムーズに請求できる事がメリットです。しかし、被保険者が怪我や病気が重く請求できる状況にない場合、あるいは癌などの病気により、病名や余命を告知されていない場合は、請求が難しくなります。そこで指定代理請求制度を活用する事で、問題は解決できるというわけです。

関連記事

ページ上部へ戻る