気になる!「格安医療保険」のあれこれ

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【はじめに】

広告やCMでよく見かける、「格安医療保険」。
少額で加入でき、1回の入院につき最高60日まで給付金を受け取れるという保険プランで、「60日型保険」と呼ばれます。
一月2000円~と格安で加入できることから人気があります。
今回は、60日型保険のメリットとデメリットを見ていきましょう。

【60日型保険のメリット・デメリット】

1.メリット
・保険料が安い
60日型保険に多いのは、月額2000円、入院給付金5000円/日というタイプです。
冒頭にも書いた通り、毎月の支払額が安いことから、若年層からも注目が集まっています。
60日に設定されている理由は、過去5年以内に入院した人の9割が、60日以内で退院しているためです。(公益財団法人生命保険文化センター『平成28年度「生活保障に関する調査」』参照)
つまり、少額で加入できる、平均的な入院日数に合わせて作られた保険ということです。
人気の理由は、バブルの崩壊以降、手取り額が減り、さらに雇用も不安定になり、保険にお金をかけられる人が減ったことにあると考えられます。

2.デメリット
安くて人気の60日保険ですが、もちろん、デメリットも存在します。

・180日ルール
180日ルールとは、退院後180日以内に再度入院すると、以前の入院と合わせて「1回」とカウントされてしまうというルール。
例えば、1入院の支払限度日数が60日間で1日5000円が給付される保険に入っているAさんが、5月1日から6月30日までの61日間入院したとします。この時点での給付額は、5000×60=30万円。(残りの1日分は自己負担となります)
ところが、再び治療が必要になり、再度8月1日~31日まで入院したとします。このときは、5000×31=15万5000円が新たに給付されそうですが、給付されません。
なぜなら、以前退院した日が6月30日で、8月1日の時点ではまだ180日経っておらず、「以前と合わせて1入院」とカウントされてしまうためです。
病気の再発や、治療が長期に渡る場合は短期間に入退院を繰り返すことも珍しくないので、理不尽な感じも否めないですが、毎月の支払額が安いのにはそれなりの理由があるということですね。

【最後に】

今回は、広告などでたびたび目にする格安保険(60日型保険)のメリットとデメリットをまとめました。
まだ、健康面に不安が少ない若いうちは60日型保険に加入し、年齢が上がったら1回あたりの給付期間が長いプランに切り替えるなど、節目節目で少し先のことを予想しながら、賢く保険を活用していきたいですね。

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