年金が物価スライド制で減額!?

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はじめに

年金額に物価スライド制が導入されていることに対して疑問に思う方がいらっしゃると思います。
今回は、年金における物価スライド制とは、なぜ年金に物価スライド制が採用されているのかについてご説明します。
物価スライド制を理解することで安心して豊かな老後を迎えられるようにしましょう。

目次
1.物価変動とは
2.物価スライド制とは
3.マクロ経済スライドとは
4.まとめ

1.物価変動とは

物価は年々変わり続けています。物価の優等生と言われる鶏卵ですら、常に同じ値段であることはありません。値上がりや値下がりの幅はそれほど大きくはないかもしれませんが、値段は変動しているのです。このように年々変わり続ける物の値段に歩調を合わせて変化していくものが年金の額になります。

2.物価スライド制とは

近年、一部を除いて、日本では物価は上昇傾向にあります。
物の値段が上がり続けているのに年金の額が一定ならどうなるでしょうか?
年金が収入のメインとなっている人にとっては物の価格に対して年金が少なくなり、物が買えないような状態になってしまいます。これは大変大きなダメージとなってしまいます。
また、逆に物の値段が下がり続けているのに、年金額が変わらないというのも、各方面に影響が出ることになってしまうでしょう。
結局のところ、年金の額は物の値段の上下に合わせて調整するというのが、最も適切な方法になってくるわけです。
このようなシステムのことを年金の物価スライド制と呼びます。しかし、物価スライド制だけでは、日本は破綻してしまいます。そこで出てきたのが「 マクロ経済スライド 」です。

3.マクロ経済スライドとは

なぜ、物価スライド制だけでは日本は破綻してしまうのでしょうか?その原因は少子高齢化にあるとされています。日本の年金システムは、少子高齢化の為、物価スライド制だけでは維持することができなくなっているのです。
この制度を維持するために、年金の上り幅を物価、あるいは賃金の上り幅よりも低く抑えるというシステムになっているのです。つまり、実質的には年金の額が少なくなることになります。
日本の年金は、現役世代の方が払った分を高齢者の方に支給する形となっています。
つまり、現役世代は、保険料は自分のための年金を積み立てているわけではなく、高齢者の年金になっているということになります。
少子高齢化が進んでいくということは、次第に受け取るほうは増えていくのに、それを工面する側は減っていく状況にあるわけです。
そこで、制度の崩壊を防ぐために、年金という制度を将来的にも維持していくために導入されたのが、年金の上り幅を物価、あるいは賃金の上り幅よりも低く抑えるというシステム。通称、マクロ経済スライドというわけです。
また、最新の年金再検証によれば2043年ごろまで、つまり今後30年続くとされています。
なお、このマクロ経済スライドには発動のための条件が定められており、常に適用されるわけではありません。最近では、2019年と2020年に発動されています。

4.まとめ

マクロ経済スライドというシステムが設けられているおかげで、物価が上がるほどには年金の額は上がりません。
つまり、実質的に受け取る年金の額は目減りしていきます。
老後の生活を豊かで安心できるものにするためには個人年金に加入するなど何らかの自助手段を講じておく必要があるといえるでしょう。
具体的にどのようなことをすればいいのか知りたいという方は、トータルライフコンサルタントやファイナンシャルプランナーといった専門家に相談されることをおすすめします。

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