医療保険は遡って請求することができる

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はじめに

医療保険には加入したけれど、実際に必要な請求をしそびれていたということはありませんか?
たとえば、保険料の支払いは口座振替にして保険証券を大切にしまっていたりすると、いざというときに思い出せないということがあります。
この記事では、せっかく入った医療保険をしっかりと使うために、覚えておきたい保険金などの請求期限や、遡って請求する方法について紹介します。

保険金などの請求は遡って請求できる

民間の医療保険には、保険金や給付金を請求するタイミング(期限)があります。
医療保険は、原則として3年まで遡って請求することができます。これは、保険法95条で定義されています。

これまで請求を忘れてしまっている入院や手術などはありませんか?
今一度確認してみましょう。
ご自分の中で保障範囲を決めてしまうのではなく、小さなことでも、まずは保険会社の窓口に問い合わせてみましょう。

請求を忘れてしまいがちなケース

保険会社は、加入者それぞれの入院や手術など、医療行為を受けたことを把握することができません。
そのため加入者が請求をして、そこから保険会社の調査が行われ、適切な対応がとられます。
ここでは請求できることに気づきにくいケースと、これに対する対策についてお伝えします。

日帰り入院・日帰り手術

うっかり請求を忘れがちなケースの一つに、日帰り入院と日帰り手術があります。
その日のうちに帰宅するので、なかなか手術や入院をしたという意識が持てないかもしれません。
これが日帰りの入院でも、請求書の「入院科等」欄に保険点数が記載されていれば、(補償対象である)入院であることが確認できます。
同じく日帰り手術においても、請求書の「手術」欄に保険点数が記載されていれば、これを確認できます。

家族が本人の保険加入に気づかなかった

突然の事故や病気で、どうしても自分で請求手続きできない場合、家族の助けを受ける必要があります。
医療保険に加入していることは、しっかりと家族と共用しておきましょう。
また本人に確認がとれず家族が保険加入を確認する場合は、ご本人の預金口座振替履歴やクレジットカードの支払い履歴を見てみましょう。毎月保険会社からの引き落としがあれば加入していることがわかります。
ただし一括支払いなどをしている場合は、履歴からの確認が難しいこともあります。
できるだけ保険加入の情報や証券の場所を家族と共有しておきましょう。

もしも請求期限を過ぎてしまったら?

前項で保険金や給付金の請求期限は3年であるとお伝えしました。
しかし、請求期限を過ぎてしまったら絶対に請求ができないのかというと、一概には言えないようです。
このことは各保険会社の判断にゆだねられています。
「これは矛盾しているのではないか?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、法律で定めているのは請求できる権利のみ。
それ以降の保険金を支払う対象となるかどうかは、保険会社がケースごとに判断することとなります。
その判断のためには、しっかりと書類をそろえることが必要です。
また、あまりにも期間が空いてしまっている契約については、保険会社での調査も難しくなるため、支払い対象から外れてしまう場合もあります。

まとめ

今回は、公的医療保険で保険金や給付金を遡って請求できる請求期限のことや、請求忘れが起こりやすいケースなどを紹介しました。
保険金などを遡って請求するためには、まず保険会社へ問い合わせをしましょう。受け取りそびれていた保険金などが、戻ってくるかもしれません。

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