- 2019-4-22
- いろいろ
【はじめに】
学資保険の保険金を受け取ると、どのように課税されるのでしょうか。
また、できるだけ税金を抑えるにはどうすれば良いのでしょうか。
今回は、学資保険と税金について見ていきたいと思います。
【学資保険の保険金にかかる税金】
1.課税の種類
学資保険の保険金の課税の種類は、誰が保険金を受け取るかにより違ってきます。
(1)所得税(50万円の特別控除)
保険契約者と受取人が同じ場合、保険金を受け取った時にかかる税金は所得税となります。
例えば、保険契約者、受取人ともに父に設定している場合などが当てはまります。
もちろん、このようなケースでも父が受け取ったお金は子供の学費として学校に振り込まれると思いますが、保険の手続き上で契約者と受取人が同じ人であれば所得税となります。
学資保険の保険金は、一時所得に分類されます。
課税額を求める計算式は、
(受け取った金額-支払った保険料-特別控除額50万円)×1/2
です。
所得税には50万円の特別控除があるので、受け取った保険金と支払った保険料の差が50万円以下であれば非課税となります。
(2)贈与税(110万円までは非課税)
契約者と受取人が違う場合は、贈与税がかかります。
受取人は保険料を支払わず保険金を受け取るため、贈与扱いとなります。
例えば契約者は父で、保険金の受取人が母や子供に設定されていた場合などが当てはまります。
贈与税は、
贈与税=(1/1~12/31の1年間に受け取った金額−基礎控除額110万円)×税率−控除額
という計算で求めることができます。
税率と控除額は法律で定められている数値を当てはめて計算します。詳しくは、国税庁のホームページをご確認ください。
2.課税額を抑えるには
上記の通り、保険金は誰が受け取るかによって納める税金の種類が変わってきます。つまり、学資保険の保険金で同じ額を受け取る場合でも、受取人によって課税額が異なるということです。
所得税には50万円の控除があるので、学資保険の保険料と保険金の差が50万円を超えない商品を契約するなら、契約者と受取人を同じにした方が得と言えます。
ただし、契約者と受取人が同一人物であっても、実際に保険料を支払っているのは別の人という場合は、贈与税が課税されてしまいます。
例えば、契約者も受取人も父の名義でも、実際に保険料を納めているのは祖父母という場合では、「祖父母から父へ贈与が行われた」という解釈になるのです。
【最後に】
今回は、学資保険の保険金を受け取る際にかかる税金についてまとめました。
単純に「いくら受け取ったらいくら税金がかかる」というものでもなく、課税額や税額の計算方法は税金の種類により違うので、契約する保険の内容によって受取人を決める必要があります。
学資保険の受取人は、これから契約しようとしている商品の保険料や受け取れる金額などを加味して、慎重に決めましょう。