健康保険に未加入だった時に考えられる様々なリスクとは

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会社に勤めている時は健康保険には当然のように加入している為あまり考えませんが、退職をしたら自分で国民健康保険などの手続きをして保険に加入しなくてはいけません。
国民健康保険への加入は任意ではなく義務になりますので未加入の場合は法令違反になると伴に様々なリスクがある事を理解しておきましょう。

【医療費が全額負担】
会社を退職して14日以内に国民健康保険などへの手続きをしますが、これを怠った場合は健康保険に未加入の状態になります。このような状態で病気やケガをして病院で治療を受けた時には医療費を全額自己負担する事になります。

また保険診療の場合診療内容や薬は病気ごとに決まっているためどの病院でも請求される金額に大差はありませんが、保険証のない自由診療になった場合金額はいくら請求されるか決まっていません。
更に病院側も無保険者に支払い能力があるか判断され診療を断られるケースもあります。

【保険料の負担】
退職からしばらくして国民健康保険の手続きに行った場合、退職した翌日からの保険料をさかのぼって支払う事になり保険料の負担が大きくなります。
但し遡って請求される期間は2年間になりますのでそれ以降の分については請求されず時効になります。
健康で病院に行かないから国民健康保険に加入する必要はないと考えている人もいますが、日本では国民皆保険制度があるため国民全員が保険料を出し合い公的医療保険が成り立っているのです。

健康保険の加入は法律で定められた義務ですのでこれを怠った場合には罰則があり10万円以下の過料を課せられます。
そしてもし偽りや不正により保険料を免れていた場合はその金額の5倍を過料される事もあります。

【事業所が未加入】
個人に健康保険に加入する義務があるように、企業も社会保険に加入する義務があります。
近年は更に罰則が厳しくなっていますので、気を付けなくてはいけません。

企業が未加入だった場合の罰則は6か月以上の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。
正社員は健康保険の加入対象になりますが、パートやアルバイト等でも加入の条件を満たしていれば健康保険に加入させなくてはいけません。

【まとめ】
現在景気の低迷や、収入の減少など生活の苦しさから国民健康保険の未加入者は増加しています。しかし、健康保険に加入する事で医療費は勿論その他にも私達を支えてくれる多くの制度があります。
万が一の時に自分や家族の生活を支える制度として健康保険の仕組みを広く理解しておくことが大切です。

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