公的医療保険の仕組み

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はじめに

病気になったりケガをしたりして身体の具合が悪くなれば保険証をもって病院に行く。
すると、かかった費用の何割かを負担するだけで治療をしてもらえたり、薬を出してもらえたりする。
日頃、当たり前のように使っているこの制度ですが、実は世界的に見ても採用している国はそれほど多くありません。
つまり、私たち日本国民は少なくともこの点においては恵まれているということですね。
ところで、この制度の仕組みがどうなっているのか、意外によく知らないという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、日本における公的医療保険の仕組みについて簡単に説明したいと思います。

公的医療保険の仕組み

それではさっそくその仕組みについて見ていきましょう。

保険料を支払う

日頃から私たちは、自分が加入している医療保険の運営機関に保険料を支払っています。
たとえば、自営業の人などで国民健康保険に加入しているケースであれば、納付書を使ったり口座振替を利用したりして定期的に保険料を支払っているでしょう。
また、会社員の人であれば毎月の給料から天引きされた保険料が、企業側の負担分と合わせて保険組合へと支払われているはずです。
こうすることで、私たちはいざというときに保険を利用することができるようになるのです。

保険を利用する

病気になったりケガをしたりして身体の具合が悪くなると、私たちは病院に行き治療を受けたり、薬局で処方箋を示して薬をもらったりします。
このとき、保険証を提示すればかかった費用の何割かを負担するだけで済みます。
費用の残りの部分については、病院や薬局側から診療報酬という形で請求が行われ、審査の後に保険の運営機関側から支払いが行われています。
つまり、私たちは保険料を支払う代わりに治療や薬の処方といった「現物」を受け取ることで保険を利用しているわけです。
これを「給付」と呼びます。

ただし、どんな治療や薬でも保険が利用できるわけではありません。
保険が利用できる治療や薬についてはその対象がきちんと定められています。
そして、それに該当しない費用に関しては全額を自分で支払わないといけません。
また、部分的に保険の利用が認められていない治療法を選んだときでも、場合によっては本来であれば保険が利用できる部分に関しても全額自己負担になってしまうこともあります。

最後に

今回は、公的医療保険の仕組みについてできるだけ簡単に説明しました。
なお、最後のほうで保険が利用できないケースがあることにも触れましたが、これはそれほど稀なケースではありません。
たとえば、自分の希望で個室に入院した際の料金や、がんの治療などでおなじみの先進医療などには保険が利用できません。
これらの部分については民間の医療保険に加入することでカバーできるようになります。
この点について詳しくは保険のプロまでご相談ください。

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