医療保険を選ぶなら60日型?それとも?

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ケガや病気をした時に備えて医療保険へ加入する事を検討している方は、”60日型”、”120日型”という言葉を耳にする機会が多いと思います。今回は、この60日型医療保険と120日型医療保険のちがいを中心にお伝えします。

60日型と120日型、何がちがう?

よく聞く60日型医療保険と120日型医療保険ですが、一体何がちがうのでしょうか?それは、”1入院あたりの支払限度額”です。60日型医療保険であれば60日間まで、120日型医療保険であれば120日間までの入院給付金を受け取る事が出来ます。

病気毎の入院日数はどれくらい?

そこで気になって来るのが、病気毎にどれくらいの期間入院する事になるのか?ではないでしょうか。2014年(平成26年)に厚生労働省がまとめた「患者調査の概況」から、病気毎の平均入院日数を見てみましょう。
●肺炎        29.7日     
●骨折        37.9日     
●糖尿病       35.5日
●高脂血症 29.4日  
●慢性腎不全     62.9日
●脳血管疾患     89.5日
●ウイルス肝炎  16.3日
●高血圧性疾患 60.5日
●悪性新生物(がん) 19.9日
           
 
●統合失調症など 546.1日         
●アルツハイマー病 266.3日    
●心疾患(高血圧性のものを除く) 20.3日  
●血管性及び詳細不明の認知症 376.5日
     

こうしてみると、精神系及び神経系の疾患は入院日数が長い事が分かると思います。また、2013年(平成25年)に行われた別の調査では、61日間以上入院した人が、病気で入院した人全体に占める割合は4.4%でした。さらに、年齢層が高い人ほど入院日数が長くなるという結果が出ています。

医療保険は60日で十分?

先述の通り、精神系及び神経系の疾患は医療保険で一般的な入院保障期間である60日、及び120日を大幅に超える期間の入院が必要である事が分かりました。それらの疾患に備えるには医療保険だけでなく貯蓄も必要であるという事になります。

逆の見方をするのなら、精神系及び神経系の疾患の入院の心配がないのなら、医療保険の入院保障期間は60日間で十分ではないか?という事も言えます。

知っておきたい注意点

ここまで、医療保険の入院保障期間について解説してきましたが、1つ注意するべきポイントがあります。それは、医療保険で規定されているのは、”1度の入院”ではなく、”1入院”とされている点です。

これはどういう事かと言うと例えば、入院保障期間60日間の医療保険に加入している人が、悪性新生物(がん)と診断されて30日間入院したとします。その場合は、30日分の入院給付金が支払われます。

その3ヶ月後に再度、悪性新生物(がん)で40日間入院したとします。その場合、前回の30日間と合わせて70日となり支払われるのは30日分(合計60日分)の入院給付金のみです。

保険会社の医療保険の入院保障期間は1度の入院ではなく、同じケガや病気で複数回入院
した場合、合わせて最大何日分の入院給付金が支払われるのかが示されているのです。当然、保障期間を超える分(10日間)の入院に掛かる費用は自己負担となってしまいます。

同じケガや病気で新たに入院給付金が受け取れるのは、前回の退院の翌日から数えて180日経過した後になります。この点はくれぐれも覚えておきましょう。

最後に

今回は、疾病毎の平均の入院日数、60日型医療保険と120日型医療保険のちがい、そして入院保障期間についての注意点をお伝えしました。この記事を読んで医療保険についての理解が深まれば幸いです。

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