医療福祉の問題 財政的危機に直面している日本の社会について考えよう!

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【日本の医療福祉の危機】

日本の医療福祉は大きな危機を迎えています。2013年度における社会支出総額は114兆円を超えています。これは過去最高であり、分野別では国民医療費が40兆円を占めています。さらに公的年金制度をみると加入者数は減少しているにも関わらず、受給者数は増加し続けています。健康保険や年金は財政的な危機から多くの問題を抱えています。このような危機的な医療福祉の問題について考えていきましょう。

【公的年金制度の欠点】

まず公的年金制度には世代間での扶助という問題があります。年金の仕組みはお金を積み立てるのではなく、現役世代の年金保険料から年金の支払いを高齢者にすることを指します。つまりこの制度では、支える人がたくさんいて高齢者に分けるという仕組みでなければ成り立たないのです。現代日本の少子高齢化社会ではこれはそもそも不可能な仕組みとなっています。この結果、現在の年金制度は受給者の年齢を上げ、保険料を徐々に増やすことで持ちこたえている状態です。この制度を支え続けることは、日本の社会にとって必要不可欠です。そのためには、国庫補助を強化するため消費税を増やすこともやむを得ない現状です。

【健康保険の問題点】

また近年では健康保険でも金銭的な問題から持続的な運営を確保するため、さまざまな見直しを行っています。例えば入院時における食事の負担額が増加しています。しかし、この健康保険などの制度もまた、なくてはならない社会保険なのです。個人の責任や自助努力のみでは対応しきれない病気やケガというリスクがあります。それを連帯して支え合うことは安心した生活を保障するためには必要です。高齢化社会に対応した介護保険などの新しい制度との連携を積極的に行い、各制度ばらばらの改革ではなく横断的な制度設計が必要です。

【まとめ】

さらにこの医療福祉の保障をなくさないためには、雇用を増やし経済が向上していくことです。生活保護という社会保障費が急速に増加しています。本当に必要な人だけではなく、不正受給もあり社会的な問題となっています。あらゆる制度を使っても自立が困難であり親族からの支援も受けられない人こそが生活保護という最後のセーフティネット対象になります。社会保障の役割は救貧だけではありません。より多くの人が社会に参加することで税金を納め、より充実した社会保障にしていくことが課題です。

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