抑えておきたい 個人年金のメリットとデメリット

01484c11e5bb2b095d040dc92d1a30b6_s

【はじめに】
生命保険会社が提供する、個人年金というサービスをご存知でしょうか。
公的年金だけでは老後の生活費をまかなえるのか不安という人が、受け取れる年金の額を増やす目的で加入する保険です。
今回は、個人年金のメリット、デメリットについてまとめます。

【個人年金のメリット・デメリット】

1.個人年金のメリット
・生命保険控除で節税
私達は、毎年所得税を支払っています。
所得税は、収入が多い人ほど税率が高くなる「累進課税」という方式で徴収されますが、単純に収入全額に税金がかかるわけではありません。
収入から経費を引いた額に税金がかかります。
また、「控除」といって、個人の事情を汲んで課税額を調整する制度もあります。
控除には、医療費控除、寄付控除、扶養控除、生命保険料控除などがあり、条件に該当するとかかったお金を所得から引くことが認められます。
個人年金のメリットの一つは、この中の「生命保険料控除」が適用される点です。
保険料の支払額に応じた控除を受けることができ、課税所得を少なくして節税することができます。

・相続税の非課税枠で節税(変額年金の場合)
基礎控除や特別控除などを利用した場合を除き、個人年金の受け取りには税金がかかります。
しかし、積み立てた年金原資の運用成績により将来受け取れる金額が変動する変額タイプの個人年金は生命保険の一種なので、生命保険全般に適用される「死亡保険金に対する相続税の非課税枠」を適用できます。
個人年金の加入期間中に、契約者である被保険者が死亡し、相続人に死亡保険金が支払われる場合、500万円×法定相続人数までの金額が非課税となります。(※年金の受け取り期間中に被保険者が亡くなった場合は相続税の非課税枠は利用できません)

2.個人年金のデメリット
・保険会社の破たん
将来に向けて積み立てを行うための個人年金ですが、提供元の保険会社が破たんしてしまい、年金が減額される可能性があります。
(※保険会社が破たんした場合、「生命保険契約者保護機構」の保障で一定額までは保障されます)

・インフレリスク
将来、インフレが起きてお金の価値が下がった場合、受取額が支払額を下回ってしまいます。

【最後に】

今回は、個人年金のメリットとデメリットをご紹介しました。
公的年金だけでは不安な方は、個人年金に加入しておいて損はないかもしれません。
しかし、保険会社の倒産やインフレなどの不可抗力が起きた場合、必ずしも支払った額を受け取れるとは限らないことは理解しておく必要があります。
今の生活との兼ね合いも見ながら、将来に備えたいですね。

関連記事

ページ上部へ戻る