年金の歴史について

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【はじめに】
今回は年金の歴史をみていきます。
今後年金がもらえないかもしれないと言われ続けて久しくなりましたね。
本当にもらえるか不安だったりしますが、そもそも年金の始まりはご存知ですか。年金の歴史を知ることでその将来が見えてくるかもしれません。そこで年金の歴史を紐解いていきましょう。

【ドイツで始まり、イギリスでも】

ドイツは年金を受給する前の生活水準を維持できるようにする所得比例型の年金制度を最初に始めました。労働者を対象とした制度で1878年に社会制度を整える一環として導入されました。日本の明治憲法はこれに影響を受けています。
一方イギリスでは、1946年に均一型の年金制度が開始。国民的最低限所得保証を意識した年金です。国民の最低限の生活水準を確保するために実施された制度で、あとに続く世界の社会保障制度の考え方に強い影響を与えました。

【日本の年金支給について】

・戦前
日本の年金制度のスタートは、今から130年ほど前の明治8年に制定された海軍退隠令からの年金である恩給制度がはじまりました。当時は、軍人や官吏にだけが対象とされていましたがその後、改正を行われ教員、警察官も対象となり、大正12年に恩給法として統一されました。

・戦後
戦前にできた年金制度は、戦後の日本の政治経済によって様々な年金制度に変化しました。
戦前にあった恩給制度は、軍人恩給を除き、保険料を支払う共済年金に変化し、昭和34年に国家公務員共済組合が、昭和37年に地方公務員等共済組合が現在とほとんど変わらないしくみとなりました。

・昭和61年の変化
順調な経済発展を遂げ、年金制度は充実した制度となりました。
しかし、その中で3つの問題点が浮上しました。
1つ目は、当時、制度の役目がまとめられておらず、制度間の格差が大きいこと。
2つ目は、高齢化社会になり、給付と負担が大きく、将来的に維持できない。
3つ目は、国民年金に加入していない女性無年金者が独身時にOLを勤務し、結婚をしたことで退職し、専業主婦を選択する人が多かったことから年金を一時金で支払い、結婚後に年金支給を受けられませんでした。

また、年金制度が1986年4月から大きく変化し、新たに基礎年金が支給されました。
さらに、平成3年に国民年金基金制度を制定され、希望すれば、加入できるようになりました。

【まとめ】

今回は、年金の歴史ついてまとめました。上記の改正を経て、現在の年金制度の基礎ができ、今後も時代の流れと一緒に変化しながら、年金制度は、私たちの生活を支えてもらうことになるでしょう。

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