- 2018-2-19
- 個人年金・年金
ひと昔前までは年金をきちんと納付していれば、老後は悠々自適な生活が送れると言われてきました。
しかし、近年は「下流老人」「老後貧乏」などの言葉を頻繁に聞くようになりました。
これは、昔と今で年金の世代間格差が生まれているからです。
年金の世代間格差についてみてみましょう。
【60歳以上は納め得?】
年金の世代間格差は、54歳~59歳を境に納め得世代と、納め損世代に分けられます。
特に若い世代になるほど年金の納め損は大きくなっていることがわかります。
厚労省の調査によると、現在60歳以上の方は、年金の納め得世代と呼ばれ一般的に支払った年金よりも多くのリターンが見込める計算になっています。
今75歳以上の高齢者の多くは納めた年金よりも多くのリターンが見込めるある程度余裕のある老後を送ることが出来ているのではないでしょうか?
対して、年金の納め損となる世代はどのようになっているのでしょうか?
【55歳以下は納め損?】
厚労省の調査によると、40歳以下の世代が受取ることができる年金額は、経済が順調に成長し、黒字になったとしても現役時代の収入の半分程度まで減ると予想されます。
このことからも、納めた年金よりも将来受取ることができる年金は保険料よりも少なくなると思われます。
また、私達が将来支払う医療費についても深刻な問題が山積みとなっています。
近年国の医療費負担が膨大に増加しており、その結果被保険者が支払う医療費も増加傾向にあります。
今後は、医療費負担が更に多くなることも予想されますので家計の支出は増加するでしょう。
年金額が減り、支出が増えることで私達の老後の生活は、現在年金を受給している世代よりも厳しくなるでしょう。
【高齢者の負担増も検討すべき】
今は、公的年金だけでは到底老後は生活できません。
現役世代が、年金を受給する年齢になると年金制度自体が崩壊するのではないかとも言われています。
このような深刻な状況を受けて、どのような改善策があるのでしょうか?
年金の受給については、今取り入れられているマクロ経済スライドによる調整をすべきだという声も上がっています。
また現役世代ばかりに負担が重くのしかかっている為、現在年金を受け取っている世代にも負担をしてもらいたいという声もあります。
【まとめ】
現役世代も、教育費の負担増や、非正規雇用者の増加などから生活をするのが精一杯なのです。
現在公的年金を受け取っている世代にも、これらの問題を自身の問題として受け止めてもらうことも大切なのではないでしょうか。