- 2021-10-18
- 学資
はじめに
こどもの教育にはお金がかかります。
特に大きな金額が必要になるのが大学へ進学させるとき。
令和2年度の「教育費負担の実態調査結果」(日本政策金融公庫発表)によれば、大学入学・在学に必要な費用は国立大学の場合でも4年間でおよそ540万円。
私立大学であれば文系でもおよそ700万円、理系だとおよそ860万円もの費用が必要になるとされています。
これだけの費用を短期間のうちに用意するのは、一般的にはかなり難しいはず。
多くの家庭では、こどもが幼い頃から少しずつ準備をしていくということになるでしょう。
そのための手段としてはいくつかの方法がありますが、その代表格と言えるのが学資保険です。
今回は、その必要性について考えてみることにしましょう。
学資保険の特長
必要性は人によってさまざまです。
どのようなケースなら必要性が高い、あるいは低いと言えるのかを考えるために、まずはこの保険の特長から見ていくことにします。
自動的に積み立てができる
この保険に入ると、通常は指定した口座から毎月保険料が引き落とされていきます。
加入さえしてしまえば、あとは何もせず自動的にこどものためのお金が積み立てられていくということです。
さらに、途中で解約すると、ふつうは元本割れをします。
これは短所のようで長所と言えるところです。
なぜなら、このことが途中解約をすることの抑止力になるからです。
この点は、自分で銀行口座にお金を毎月積み立てていくパターンとは大きく異なる点と言えるでしょう。
つまり、自動的かつより高い確率でこどもの教育費を準備できるのです。
生命保険的な性質がある
この保険には通常払い込み免除の特約が付いています。
このため、親に万が一のことがあれば、それ以降の払い込みはしなくてもよくなります。
もちろん、こどもの教育費は時期が来ればきちんと支払われます。
つまり、生命保険のような性質を備えているのです。
利息が付く
この保険で時期が来たときに支払われるお金の額は、自分が払い込んできたお金の総額よりも多くなるのがふつうです。
つまり、利息が付くということです。
その割合は以前のように高くはありませんが、それでも銀行に預けるよりは高い利率(返戻率)が期待できるでしょう。
必要性について
ここまでの特長を見てみると、必要性の高い人・低い人が想像できるのではないでしょうか。
簡単にまとめると、
・こどもが大学生になるまでの間に目標金額を貯めることができるか、もしくはすでにそれだけの金額がある
・こどもが大学生になるまでに間に、自分の身に万が一のことが起こらない自信がある
・銀行より少し高い程度の利率では満足できず、一か八かの投資に賭けてみたい
といった人の場合は、必要性が低いと言えます。
そうでない人の場合は、必要性が高いと言えるでしょう。