預貯金と学資保険、どっちにするべき?

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子供の学費を蓄える預貯金と学資保険、似ている様でちがうこの二つのうち、果たして最適なのはどちらでしょうか?今回は預貯金と保険、双方の特徴を比較して最適解を見つけたいと思います。

学費はいくら用意すれば良いのか?

学資保険の積立期間は、2~3年から18年、又は22年と大きく幅があります。今回は、大学受験に合わせて18年間積み立てを行うと仮定して、大学に通うのにいくらかかるかの概算からお伝えしたいと思います。

国立大学の場合、1年間の学費は535,800円、4年間の学費と入学金の合計では2,425,200円との試算があります。私立大学の場合はさらに費用がかさみ、文系の場合だと年間668,400円、理系の場合だと年間809,100円かかるとされています。

さらには、実家を離れて一人暮らしするとなると、家賃を始めとする生活費が別途必要になる為、総額ではかなりの金額になります。これを一度に用立てる事は非常に難しく、だからこそ、貯金や学資保険で備える必要があるという訳です。

利率と返戻率のちがい

銀行に預けたお金が増える割合を利率と呼びます。それに対し、保険会社に払い込んだお金の増える割合を返戻率(へんれいりつ)と呼びます。この二つの計算式は下記の通りです。

利率の計算式
利率(%)= 年間で増えた額 ÷元金 × 100

返戻率の計算式
返戻率(%) = 受取保険金 ÷ 払込保険料 × 100

また、銀行預貯金の利率と保険会社の払込金の返戻率を比較する際には、年金終価係数を用いる事で計算できます。

返戻率 = 受け取り金額 × 預け入れ金額

受け取り金額 = 年間積立額 × 年金終価係数

年金終価係数 = ((1+年利率)^年数)- 1)÷ 年利率

これらの計算式を使う事で分るのは、学資保険に払い込む方が、銀行に預け入れる場合よりも戻ってくる金額が大きくなる、という事です。これだけ見ると、学資保険1択という結論になりそうですが、注意したい点もあります。

学資保険の注意点

学資保険の注意点として挙げられるのは主に以下の点です。

〇元本割れのリスク
繰り返しになりますが、学資保険と言うのは予め期限を決めて保険料を払い込む商品です。その為、契約する際に定めた期間の途中で解約すると、返戻金がその分減らされてしまうのが一般的です。学資保険を契約する際には、これから長期にわたり保険料を払い込み続けられるかどうか十分検討する必要があります。

〇インフレ率を考慮する必要がある
銀行の預貯金は政府の決める政策金利の変更があれば、中央銀行から各銀行へ貸し出されるお金の金利が変わります。そして銀行にお金を預け入れている個人への利率も変わります。その為、物価の上昇するインフレが起きている時には利率も上がるのが普通です。

しかし、学資保険にはそのような制度はありません。あくまで、個人と保険会社との契約に基づくものなので、万が一インフレで物価が大きく上がる様な事があれば、相対的に損をしてしまう可能性もあります。

学資保険のメリット

学資保険の注意点を述べてきましたが、もちろんメリットもあります。預貯金にはなく、学資保険にあるメリットは、第1に返戻率が高い事が挙げられます。これは、銀行にお金を預け入れてもらえる利息よりも、一般的に高い金額となっています。

少しでもお金を増やしたいのなら預貯金よりも学資保険を利用する方が有利となります。次に、学資保険の保険料は毎月、決まった口座から引き落とされるので強制的に積み立てられるという事です。これは、貯金するのが苦手な人、あればあるだけお金を使ってしまうという人には、大きなメリットとなります。

最後に

今回は貯金と学資保険、子供の教育費を用意するにはどちらが最適か?をテーマにお伝えしてきました。それぞれに一長一短がありますので、どちらにするか迷ったら一度保険のプロに相談するのが良いかもしれませんね。

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