バイク事故で公的医療保険は使える?

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バイク事故は他の交通事故と比べて、身体への損傷が激しいとされています。公的医療保険が使えるのかや民間医療保険には入るべきなのかという疑問が浮かびます。医療保険とは何なのかを紹介しながら、バイク事故時の公的医療保険の利用等について解説します。

医療保険の基礎知識

日本では「国民皆保険制度」が適用されており、国民全員が医療保険に加入する事が決められています。医療保険には大きく分けて2種類、公的医療保険と民間医療保険が存在します。それぞれの特徴と違いについて解説します。

公的医療保険とは年齢や働き方によって、保険の種類が3つに分かれます。保険の種類によって医療費の自己負担額が1~3割となり、出産・死亡・病気・怪我などの際には給付金が降りる事があります。3つの保険の種類を下記に解説します。

◯国民健康保険
自営業者をはじめとして、退職した方や無職の方が加入する地域保険

◯健康保険(社会保険)
公務員や会社員が加入する職域保険。健康保険組合や共済組合などが運営している保険

◯後期高齢者医療制度
働き方・職業にかかわらず75歳以上の方が加入する保険

民間医療保険

民間医療保険とは、公的医療保険でカバーできない医療費へ備えるための保険となります。例としてバイク事故で入院した場合、ベッド代や食事代などの医療費が別途かかります。このような医療費は民間医療保険でカバーする事ができます。

また、民間医療保険は公的医療保険とは違い、任意で加入するものとなります。自動車やバイクの保険でよく耳にする「任意保険」とは民間医療保険の事です。民間医療保険は会社によって種類や内容が大きく変動しますので、個人にあったものを選ぶ事が大切となります。

自賠責保険と任意保険

バイクの保険と聞くとよく耳にするのが「自賠責保険」と「任意保険」の2つです。自賠責保険はバイクを運転する全ての人が法律により、加入が義務付けられている保険となります。相手の人身事故のみが補償されており、対物や自損事故の補償はありません。

任意保険は自賠責保険をカバーするための保険となり、個人と車体の補償をするための保険です。保険会社によっては特約や付帯サービスがついており、裁判に発展した際の弁護士費用を補う特約やロードサービスなどが有名です。事故の際は非常に便利な存在となります。

交通事故において自賠責保険が公的医療保険だとすると、任意保険は民間医療保険と同じです。しかし、これらの保険の前に国民全員が加入している、公的医療保険は利用できないのかと疑問が浮かびます。公的医療保険で給付が受けられないケースをもとに下記で詳しく解説します。

バイク事故で公的医療保険は使える?

公的医療保険の給付が受けられないケースは3つあります。1つ目は業務中の災害による怪我や病気であり、これらは労災保険が適用されるので個人の負担は発生しません。2つ目として、無免許運転や飲酒運転などによる法律違反には公的医療保険は適用されません。

3つ目のケースとして、バイク事故など「第三者の行為」で被害者になった場合があります。この場合は公的医療保険の給付を直接受けることは制度上不可能です。加害者が支払うべき治療費を保険制度が立て替えて、後から加害者に請求する流れとなります。

また、公的医療保険を交通事故で利用する際は、「第三者行為による傷病届」などの書類を提出する必要があります。これらを行う事で実質的には、バイク事故で公的医療保険を使用できた事になります。しかし、公的医療保険のみの使用となると手続き等は全て個人が行わなければなりません。

任意保険の対応

任意保険に加入していると、故障車のレッカー移動や加害者とのやり取りを保険会社が代理で行います。また弁護士特約を利用する事で、裁判に発展した際の弁護士費用も補う事ができます。交通事故の処理はプロに任せる事で安心にも繋がります。

最後に

バイク事故のあとは様々な不安や心配事が増えてしまいます。公的医療保険を利用することも可能ですが、これだけでは賄いきれないこともあります。不安なく安心してロードライフを満喫できるよう、民間医療保険などの任意保険を活用する事が大切となります。

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