医療保険の部位不担保とは?

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医療保険への加入を検討している方の中には、特定部位不担保(とくていぶいふたんぽ)という言葉を聞いて、戸惑っている方もいるのではないでしょうか?今回はこの言葉の意味と、何に注意するべきかを解説します。

特定部位不担保とは?

担保とは、一般的には債務を履行できない者が弁済をする手段として、債権者に提供するもの(例えば住宅ローンと家などの様な関係)を言いますが、保険業界では、保険金の支払い対象外になるものを指して不担保と言う言葉を使います。

医療保険に加入する際に、特定部位不担保と言う条項があったら注意が必要です。何故なら特定部位不担保とは、その保険会社の定める身体の特定部位に疾病を生じたり、その治療を行ったりしても、それに掛かる保険金が支払われない事を意味します。

何故、この様な条項があるかと言うと、保険というのは加入者同士の相互扶助で成り立っているのです。保険金を受け取る可能性が高い人を保険会社へ受け入れてしまうと、保険加入者全員の保険料を上げる必要が出てきます。健康な人への公平性を維持する為に、この様な条項が盛り込まれているのです。

どの様な時に特定部位不担保が指定されるの?

特定部位不担保は、全ての保険加入者に適用されるというものではありません。特定部位不担保が指定されるのは、次の様な人が医療保険に加入する場合です。

〇現在、持病を持っている人。
〇過去5年以内に疾病に罹患した人。
〇過去2年以内に健康診断で要精密検査の指摘を受けた人。
〇過去5年以内に異常妊娠、又は異常分娩で入院したり、手術を受けたりした人。
〇現在妊娠中の人。

では具体的にどの様な疾病に罹患すると、どの部位が部位不担保に指定されるのでしょうか。

〇胃潰瘍・胃炎→胃・十二指腸
〇乳腺のう胞→乳房
〇喘息・肺気胸・アレルギー性鼻炎→気管・気管支・胸膜
〇子宮筋腫・子宮内膜症→子宮・卵巣
〇帝王切開→子宮、卵巣
〇流産・吸引分娩→異常妊娠と異常分娩が不担保
〇緑内障・眼の手術→眼球、眼球付属器が不担保

と言う様になっています。これらは一例ですが、同じ疾病に罹患した人でも、全ての人に特定部位不担保が指定されるというわけではありません。保険会社が、罹患した時期やその後の経過等を総合的に判断して決定します。

告知は正しくしましょう

保険会社の医療保険に加入する際には、持病や過去の疾病を隠す事なく、ありのままに申告する事が義務付けられています。万が一、告知内容が事実と異なる場合は、保険契約そのものが無効となり、保険金の支払いがされない場合があるのです。医療保険加入の際に保険会社から渡される告知書には、事実を隠す事なく記載しましょう。

最後に

今回は、医療保険に加入する際に気を付けたい、特定部位不担保について解説しました。どの部位の疾病には保険金が支払われて、どの部位は対象外となるのかを正しく理解して、しっかりと安心できる保険に加入する様にしましょう。

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