個人年金に確定申告は必要?

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はじめに

少し前に「老後2000万円問題」という話題が世間を騒がせましたね。
コロナのおかげですっかり過去のニュースになりつつあるかもしれませんが、問題そのものが消えてなくなったわけではありません。
公的年金の額は実質的に毎年減っていっていくといっても過言ではなく、それなりに満足できる老後を送るためには、早い時期から何らかの対策を講じておかなければならないというのが現実の話です。
そのような対策の一つとしてオーソドックスなものが個人年金保険。
若いうちから加入を考えている人も少なくないのではないでしょうか。
今回は、この個人年金と確定申告の関係について考えてみることにしましょう。

個人年金と税金

まずは、個人年金と税金の関係について説明します。
この場合、どれくらいの税金がかかるのでしょうか?
それは保険会社からのお金をどのような方法で受給するかによって異なってきます。

まず一括の場合は次のような計算をして出した金額の50%の額に所得税がかかります。

受給した金額-そのために支払った金額-50万円(特別控除)

一方、分割の場合は以下の計算で出した額に所得税がかかります。

受給した金額-そのために支払った金額

このように見ると、一括ではなく毎年いくらというように分割してもらったほうがお得に思えるかもしれません。
しかし、そうとは限りません。
なぜなら、一括の場合は保険会社がそのお金を運用できる期間が短くなるため、その分支払われる額も少なくなるからです。
したがって、どちらのほうがお得であるかはケースバイケースでさまざまな条件により異なってきます。

なお、契約者とお金を受け取る人が別人の場合はやや事情が異なります。
たとえば、ご主人が契約して、奥さまがお金を受け取るというようなパターンですね。
このような場合は所得税ではなく贈与税の対象となり、税金の額が大きくなるケースが多いので注意が必要です。

個人年金と確定申告

さて、個人年金を受給していたら確定申告が必要になるかどうかという点ですが、これもケースバイケースです。
その目安は、次のような点に該当するかどうかです。

(1)年間400万円を超える公的年金を受給している
(2)受給している公的年金が源泉徴収されていない
(3)公的年金以外に個人年金も含めて年間で20万円を超える所得がある

上記のいずれかに該当するようなケースでは申告をしなければなりません。

最後に

今回は個人年金と税金・確定申告の関係について説明してきました。
せっかく自助のための手段を講じたのに、そのおかげで税金の額が大きくなってしまっては元も子もありませんよね。
そのようなことにならないためには、どのようなパターンを選ぶか加入する前にしっかりと検討することが重要です。
特に税金関係は複雑ですので、あまり詳しくないのに自分だけで判断してしまうと思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性もあります。
そうならないためにも保険の専門家に相談し、その意見を聞きながら判断されることをおすすめします。

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