- 2026-1-15
- 個人年金・年金

離婚時の財産分与の中でも、近年特に重要視されているのが「年金分割」です。その中の一つである年金の合意分割は、夫婦が話し合いによって年金の分割割合を決める制度であり、老後の生活設計に大きく影響します。しかし、「そもそも年金分割とは何か」「合意分割はどのようなケースで使われるのか」といった点が分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。本記事では、年金の合意分割について、制度の基本から手続きの流れ、注意点までを丁寧に解説していきます。
目次
- 年金分割制度の基本
- 合意分割とは何か
- 合意分割の対象となる年金
- 合意分割の手続きの流れ
- 合意分割を行う際の注意点
- まとめ
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年金分割制度の基本
年金分割制度とは、婚姻期間中に夫婦の一方が納めた厚生年金の保険料記録を、離婚時に分割できる制度です。これは、主に会社員や公務員として働いていた配偶者の厚生年金について、専業主婦(主夫)や収入の少なかった配偶者の老後の年金受給額を確保する目的で設けられています。なお、国民年金(基礎年金)は個人単位の制度であるため、年金分割の対象には含まれません。
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合意分割とは何か
合意分割とは、離婚する夫婦が話し合いによって、厚生年金の分割割合を決める制度です。分割割合は最大で2分の1までとされており、必ずしも半分にしなければならないわけではありません。夫婦双方の合意が前提となるため、話し合いがまとまらない場合には合意分割を行うことはできず、家庭裁判所の調停や審判を利用することになります。
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合意分割の対象となる年金
合意分割の対象となるのは、婚姻期間中の厚生年金保険料納付記録です。結婚前や離婚後に納めた厚生年金、また国民年金の保険料納付期間は分割の対象外となります。そのため、分割されるのはあくまで婚姻期間に対応する部分のみであり、年金全体が分割されるわけではない点を正しく理解しておくことが重要です。
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合意分割の手続きの流れ
合意分割を行うには、まず年金事務所で「年金分割のための情報通知書」を取得します。これにより、婚姻期間中の厚生年金記録を確認することができます。その後、夫婦間で分割割合について合意し、その内容を公正証書や調停調書などの公的書面として残します。離婚後、原則として2年以内に年金事務所へ申請を行うことで、合意分割が正式に反映されます。
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合意分割を行う際の注意点
合意分割で最も重要なのは、分割割合が将来の年金額に与える影響を十分に理解した上で合意することです。一度決定された分割割合は原則として変更できません。また、感情的な対立があると話し合いが難航しやすいため、必要に応じて弁護士や社会保険労務士などの専門家に相談することも検討すべきでしょう。さらに、申請期限を過ぎてしまうと分割ができなくなるため、手続きの時期にも注意が必要です。
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まとめ
年金の合意分割は、離婚後の生活、特に老後の経済的安定に大きく関わる重要な制度です。夫婦の話し合いによって柔軟に分割割合を決められる一方で、将来への影響を十分に考慮する必要があります。制度の仕組みを正しく理解し、必要に応じて専門家の力を借りながら、納得のいく形で手続きを進めることが大切です。














