医療保険の待機期間

b8cb2994c971b06173422b9fe0606fd9_s

はじめに

保険に入ったのに、ある一定の期間は保障がない。
待機期間とはこのような期間のことを言います。
ところで、医療保険にこの待機期間はあるのでしょうか?
結論から言ってしまえば、医療保険の契約のメインとなる部分(入院や手術への保障)には待機期間というものは設定されていないのが一般的です。
ただし、特約には待機期間が設定されている場合も珍しくありません。
また、待機期間とは別のものとして免責期間というものが設定されているケースがあるので注意が必要です。

医療保険の待機期間

そもそも待機期間とは何なのか?
もう少し詳しく見ていきましょう。
仮にある保険を契約し、申し込みも健康状態の告知も初回の保険料払い込みもすべて終わらせたとします。
通常のケースであれば、その日から保障が始まります。
一般的な医療保険に加入した例で考えると、その日以降に入院や手術をしたときにはお金を受け取ることができるようになります。
しかし、待機期間が設けられている場合には事情が異なってきます。
たとえば、90日という期間が設定されているとしましょう。
その場合、申し込み・告知・初回払い込みをすべて終わらせていたとしても、保障が始まるのはその90日が過ぎてからとなります。

先ほども述べたように、医療保険では契約のメインとなる部分に待機期間が設けられているケースはあまりありません。
では、どのような保険に設けられているのでしょうか?
多いのはがん保険です。
また、医療保険でもがんや三大疾病に関する特約の部分には待機期間が設定されているのがふつうです。

では、なぜこのような期間が設けられているのでしょうか?
もしがんや三大疾病などの病気を患っている人が、他の健康な人と同じ条件でがん保険やがん特約・三大疾病特約を付けられることになると、どうなるでしょうか?
当然、保険会社が支払う診断給付金などの額は増え、必然的に加入者が払う保険料も値上がりすることになります。
そうなると不公平ですよね。
さらに、がんにしても三大疾病にしても、病気がある程度進行するまでは自覚症状が出ないというケースが珍しくありません。
つまり、本人がそれらの病気に気づかないまま自分は健康であると勘違いし、告知もそのように行って保険に加入してしまうケースが生じてしまうかもしれないのです。

しかし、このような期間を設けておけば、もし本人に当初は自覚がなかったとしても、多くのケースではその間に症状が出てくるはずです。
その結果、先ほど述べたような不公平な事態が生じる可能性を減らすことができるというわけです。
これが、待機期間が設定されている理由です。

最後に

医療保険の契約のメインとなる入院保障には免責期間というものが設けられている場合があります。
入院のはじめ数日間に関しては給付金が支払われないというものです。
ここまで見てきた待機期間とは意味合いの異なるものですが、免責期間が設定されている場合、短期間の入院では給付金そのものがもらえないケースも考えられますので、待機期間とも合わせて契約内容をよく確認するようにしておきましょう。

関連記事

ページ上部へ戻る