- 2022-5-20
- 医療保険
保険商品により異なりますが、医療保険は通常、生後3か月から入る事が可能です。とは言え、実際は何歳から入るのがベストでしょうか。乳幼児医療証を持参していると、子供の医療費は無料になりますし、入るタイミングに悩まれる方も多いでしょう。今回は、保険の必要性とベストな加入時期について見ていきたいと思います。
民間医療保険の必要性と加入率について
日本では、公的医療保障制度が国民全員に義務付けられています。それにも拘わらず、民間の医療保険に加入する理由は、公的医療保険が適用されるのは、治療費と入院基本料で、後は全額自己負担となるからです。
治療を受けた時の医療費の負担は軽減されますが、例えば、差額のベッド代や食事代、先進医療の技術料、交通費、消耗品などが全額自己負担になります。そのため、保証されない分は、民間の医療保険で支援しているのです。
また、入院中は医療費がかかるだけでなく、入院中の収入も減少してしまいます。それらに備えて、保険へ加入している方が多いというわけです。
2019年の「生活保障に関する調査」によると、医療保険の全体の加入率は73.1%でした。男女比で比較すると、男性が69.5%、女性が75.9%です。年齢別の加入率は、下記の通りになります。
●18~19歳 25.6%
●20歳代 48.0%
●30歳代 72.0%
●40歳代 80.1%
●50歳代 79.0%
●60歳代 75.9%
補足として、全ての年代で女性の方が加入率は高い結果でした。その理由は、女性には産婦人科系の疾病という特有のリスクがあるためです。例えば、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮頸癌などがあてはまります。
保険加入のおすすめ時期
おすすめは、16歳~20歳ごろに加入するのが良いでしょう。なぜかというと、この年齢が「医療費助成制度」の対象年齢外となるからです。この制度は、自治体が子供の医療費の一部、あるいは全額を負担するものになります。
市町村では15歳の年末まで、都道府県では就学前までの医療費助成が多いのが現状で、中には医療費を全額補助する自治体もあるのです。医療費助成の対象は自治体により異なりますので、居住の市町村の窓口でご確認ください。
このように中学生以下は、医療費助成がしっかり充実しています。そのため、その年齢を超えてしまう16~20歳ごろの加入が良いというわけです。
注意点としては、保護者が高額所得者の際には、自治体によっては所得制限を設けていて、助成が受けられない場合があります。そちらに該当する場合であれば、16歳以下でも医療保険を検討することが必要になるでしょう。
保険は審査で入れない場合もある
医療保険はいつでも、どなたでも入れるものでもありません。加入する際には、過去の病歴等を告知する義務が生じます。
保険会社により内容の差異はありますが、例えば、3か月以内の健康状態、通院や治療歴、過去5年間の怪我や病気による投薬治療歴、入院、手術歴、そして過去2年間の人間ドックや健康診断における異常の指摘などです。
もちろん癌の治療歴や身体の障害の有無なども、告知が必要になります。
最後に
医療保険に入るベストタイミング時期は、医療費助成制度が対象外になる年齢の16歳~20歳ごろをおすすめします。しかし、先述したように公的医療保険は、治療費と入院基本料で、あとは全て全額自己負担です。その保証されない部分をカバーするためにも、健康で加入できる若いうちに入る方が賢明と言えるでしょう。