- 2022-8-30
- 未来設計

医療業界ではIT技術やAIの進歩が医療に恩恵をもたらしています。現在や将来の新しい技術にはどのようなものがあるのか。また、医師に求められる役割や医療におけるメリットとデメリットを紹介します。
遠隔医療
「遠隔医療」とは情報通信機器を活用した医療に関する行為となります。
〇メリット
●山間部や離島で、医師が不在もしくは不足している医療サービスを受けにくい地域に、遠隔医療は移動をすることなく診察を行うことができる。
●医師と医師をつなぐシステムも想定され、診察をする医師が専門外でも、専門医に診断を頼むことが可能。
●接触感染や飛沫感染などが原因の感染経路でも、遠隔医療であれば感染防止が可能。
〇デメリット
●対面と比べてコミュニケーションがとりづらい。
●現状では緊急性が高い疾患は遠隔ではできず、軽度な症状の場合に限られる。
AIの活用
「AIの活用」とはどのようなことかというと、AIとは「人工知能」を指します。知識の学習が進めば、誤診断が少なくなり、膨大なデータを処理できます。画像診断では、レントゲン・CT・MRI画像の異常を検知できるようになります。
〇メリット
●画像診断ではさまざまな各種画像データから患者の異常を発見・診断することができる。
●診察時間の短縮や医師の負担軽減に繋がる。
●医療機器の進歩により、病気の早期発見・早期治療が可能。AIの診断で悪性腫瘍かどうか判定が正確になり、より安全に行えるようになると予想される。
〇デメリット
●AIに対する医療側の知識や経験不足で、AIの使い方が熟練不足。
●AIでは病名特定や治療法の提案ができる反面、誤った判断をしてしまうおそれが否定できない。
3Dプリンタによる臓器をつくる技術
3Dプリンタとは3Dのデータをもとに立体モデルを制作する機械のことです。医療用の3Dプリンタによって臓器を作る研究が進められています。
〇メリット
●臓器モデルを手術などのシミュレーションに利用することで、安全性や確実性が高まる。
●移植可能な臓器が作れるようになれば、ドナーからの臓器提供不足の解消に繋がる。
〇デメリット
●臓器が本物と同じような作りでも、血液などの血管系につなぐことは、まだ極めて難しい。
●研究や開発は進んではいるが、法規制が整っておらず、追いついていない。
電子カルテの管理
医療業務の中には、書類作成の業務も数多くありますが、デジタル技術によって、カルテの記入や保存ができるものが電子カルテです。
〇メリット
●情報共有と効率化が可能になり、業務がスピードアップ。カルテ出しに時間がかからず、受付や会計の事務作業の時間や負担を減らすことができる。
●薬の処方では、薬品選択や薬効検索などから入力し、ミスや書き間違いを回避できるので、医療の安全や質を高めることができる。
〇デメリット
●初期投資やランニングコストがかかる。
●セキュリティリスク対策や医療者・職員に一定のPCスキルが必要。
最後に
医療の課題は多く残されています。ですが、医療技術の急速な発展で、医療業界の今後はめまぐるしく移り変わっていくことが予想されます。新技術では多額の出費が出ることが考えられるので、どのような保険が使えるのかを検討し、保険を活用することで、将来にむけて、備えておけば安心です。