年金の昔と今

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はじめに

老後の生活資金はどのようにして工面しようとお考えですか?
現在、日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超え、100歳以上の人口も増加傾向にあります。
このように現役引退後の人生も長くなることが予想される一方で、老後の生活資金に関しては暗いニュースばかりが目立つ状況です。
特に年金に関しては不安を募らせている方も多いのではないでしょうか。
とは言うものの、多くの方にとって年金は老後生活の「柱」とも言えるような存在です。
年金だけで生活するのは難しいかもしれませんが、年金なしで生活することはもっと難しいことでしょう。
今回は、そんな日本の年金が、昔と今でどう変わったのかについて考えてみることにしましょう。

昔と今で何が変わったか

昔と今の違いの中でも代表的なものを挙げると、以下のようになります。

もらうことのできる年齢

現在の公的な老齢年金の端緒と言えるのは、1941年の労働者年金法制定によってその翌年からスタートした労働者年金です。
ただし、このときに支給の対象となったのは男性のみでした。
女性も対象となったのは、その3年後に名前が厚生年金と改称されてからの話です。
当時、この年金がもらえるようになるのは55歳から。
この状態は戦後の1954年まで続きます。
今は65歳からですから、今よりも10歳も若い年齢で年金をもらい始めることができたわけですね。
ちなみに、1950年における日本人の平均寿命は男性が58歳、女性が61.5歳。
これに対して今は冒頭でも述べたように男女とも80歳を超えていますから、平均寿命ベースでみた場合、もらえる期間は今のほうが長いということになります。
なお、国民年金ができたのは1961年ですが、こちらの場合もらえるようになる年齢は当時から65歳で、昔も今も変わりありません。

保険料の額は166倍に

2021年度における国民年金の保険料は月16610円です。
これに対して、創設当初の1961年は100円または150円。
金額が二種類あるのは、当時年齢によって額が異なっていたためで、35歳からが150円でそれまでは100円となっていました。
いずれにしても、この60年の間におよそ110~166倍も額が増えたことになります。
ただ、この数字だけを見るととんでもない勢いで保険料だけが上がり続けてきたように見えますが、そういうわけではありません。
当時の日本は高度経済成長期でもあり、物価や給料の額もそれなりの水準で上がり続けてきたからです。

最後に

昔と今の年金制度を比べた場合、変化があったのは受給開始年齢と保険料の額だけではありません。
その他の制度の内容もかなり変わってきています。
そして、今後も時代とともに年金の仕組みは大きく変わっていくのかもしれません。

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