年金の累計額を知るためには?

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年金を納めることは国民の義務となっていますが、累計額を知るためにはどういった方法があるのかは、知らない人が多いと思います。年金の累計額を知ることで将来の過ごし方、お金の使い方を事前に計算することができます。今回は、年金の累計額を知る方法を解説します。

年金の基本情報

年金とは端的に申し上げますと、ある条件に当てはまる場合に定期的に支給されるお金のことを指します。日本では20~60歳未満の方であれば年金に加入する義務があります。一般的なイメージとして老後の生活資金と認識されていますが、実は老後の生活資金以外の年金は多数あります。

年金の種類を解説する前に、仕組みについて理解しておかなければなりません。年金はよく「3階建構造」と表現されることがあり、働き方によって納める年金の種類と金額が変動します。下記で簡単に各階の特徴を解説します。

●1階
→国民年金や基礎年金。働き方に関係なく20~60歳未満の全国民が加入しなければなりません。

●2階
→国民年金基金や厚生年金。働き方で年金の種類が変わります。

●3階
→私的年金。働き方によっても加入できる年金の種類が変化しますが、ほとんどが任意で加入する年金となっている。

上記の3階で年金は成り立っており、階が上がれば上がるほど給付額が上乗せされます。ここで年金の種類の話に戻すと1・2階は「公的年金」と呼ばれており、3階は「私的年金」と呼ばれています。公的年金は国が社会保障の観点から行っているのに対して、私的年金は公的年金の給付額に上乗せするための年金となっています。

仕組みや種類を解説しましたが、年金の詳細を確認するためにはどうすれば良いかわからない人も多くいます。累計額や将来もらえる金額などの詳細を確認するため、「ねんきん定期便」というハガキ・封筒が誕生月または定められた年齢時に送られてきます。ねんきん定期便についても解説します。

ねんきん定期便

ねんきん定期便とは日本年金機構から毎年、誕生月に送られてくる通知書のことを指します。年金制度をより深く理解するために送られてくる書類であり、送られてきた時点の加入状況や将来受け取れる金額を確認することができます。記載内容は年齢によって変化しますが、基本的には下記の情報が記載されています。

●年金加入期間
●加入実績に応じた年金額
●月別納付状況
●納付額の累計額

これら以外にも特定の年齢になると記載項目が増えたりはしますが、基本的な記載情報は上記の通りになります。

年金の累計額を知るためには

本題である年金の累計額を知る手段ですが、上記のねんきん定期便で詳細を見ることができます。ねんきん定期便の「これまでの保険料納付額」という欄があり、この欄では納付した累計額を確認することができます。累計額は下記の項目(1)と(2)を全て足した金額となります。

●(1)国民年金保険料
→第1号被保険者期間(学生・フリーター・個人事業主などが当てはまります。)

●(2)厚生年金保険料
→一般厚生年金期間・公務員厚生年金期間・私学共済厚生年金期間の合計金額。

累計額を区分ごとに知ることで、いままでの働き方を振り返ることができます。累計額を知ることで将来いくらで生活できるかなど、逆算して仕事を選ぶことも可能となります。また、累計額に応じて保険や私的年金加入を検討する手段の一つにもなります。

最後に

年金制度は累計額の計算など複雑な部分があり、しっかりと理解するには時間がかかってしまいます。ただし、理解を深めることによって将来の生活を予想することができ、老後や必要に応じた対応が可能となります。正しい知識を持つことで将来を豊かにすることが可能となります。

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