16疾病とは?医療保険と介護保険どちらを使う?

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はじめに

介護保険の被保険者には、2つのパターンがあります。
一つは65歳以上の第1号被保険者。
もう一つは、40歳以上から64歳までで、疾病により要介護や要支援状態になった第2号被保険者です。
これら要介護・要支援状態になる原因となる可能性があるのが、特定疾患(16疾患)といわれる16種類の病気です。

今回は、この16疾患の中から5つの病気をピックアップして、主な発症年齢や原因、そしてこの状況で利用できる介護保険と医療保険の違いについて紹介していきたいと思います。

16疾患について

ではさっそく、介護保険や医療保険の対象にもなる16種類の特定疾患の中から、今回は5つを見てみたいと思います。

・末期がん:発症が多い年齢は40歳以上の男性。発症原因はさまざまな要因が考えられます。特にピロリ菌・肝炎ウイルス・ヒトパピローマウイルス感染が原因と考えられています。

・関節リウマチ:発症が多い年齢は30歳から50歳女性。発症原因は、炎症性自己免疫疾患・遺伝・喫煙・感染などが要因と考えられています。

・筋萎縮性側索硬化症(ALS):発祥が多い年齢は60歳前後。脳と骨髄の運動神経細胞の異常により、脳からの指令が伝わらない状態で、原因は未だ不明とされています。

・後縦靭帯骨化症:発症の多い年齢は50歳前後の男性。脊柱全長に走る後縦靭帯が骨化し、脊髄を圧迫するものですが、原因は特定されていません。

・骨折をともなう骨粗しょう症:主な発症年齢は50歳以降。特に閉経後の女性に多く見られます。加齢による骨量の減少や栄養不足・運動量低下などが原因とされています。

これらの病気で要支援・要介護の状態になった場合は、訪問看護などの医療ケアのサービスが必要となります。

訪問看護について

訪問看護とは自宅で療養生活をしている方に対して、地域の各機関と連携して定期的に医療ケアを行うものです。
このサービスには、公的医療保険か介護保険のどちらかを選択し利用することができます。

医療保険を利用する場合

16種類のいずれかの疾患で、医師が訪問看護が必要と判断した場合に利用可能となります。
この場合の訪問看護は、週4回以上の利用が可能です。
また病状により長時間の医療ケアが必要な場合は、週1回90分を超えるサービス利用ができます。
さらに医師が特別看護指示書を出した場合には、月に1度14日間連続のサービス利用ができます。

基本的には介護保険

確かに医療保険でも看護サービス利用は可能ですが、基本的には介護保険が適用されています。
利用者側から医療保険でのサービスを希望される場合は、医師に相談して、どちらかを選ぶかたちで利用することになります。
介護保険を利用して訪問看護を受ける場合、原則として訪問回数の制限はありません。
ただし、要介護などの状況に応じて介護保険の限度額が設定されているので、その範囲内での利用となります。

まとめ

今回は、16疾患(特定疾患といわれる16種類の疾患)の中から5つをご紹介し、医療保険と介護保険を利用した場合の違いについて見てきました。

訪問看護に関しては、医療保険が週の利用回数や時間の制限があるのに対し、介護保険は特に利用時間の制限は設けられていないようです。ただし介護保険の限度額以内の利用となります。
さらに充実した看護サービスなどを希望される場合は、民間医療保険の介護保険プランを検討されることもおすすめです。

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