貯金額がいくらあれば医療保険は不要になる?

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貯金さえあれば、医療保険は加入しなくて良いと考える人も世の中には居ます。実際の所、その人たちはいくらくらいの貯金を持っているのでしょうか?今回は、貯金額がいくらあれば医療保険は不要かをテーマに解説します。

医療保険とは

まず、医療保険とはどの様なものなのかを簡単におさらいしましょう。医療保険とは、
万が一の病気やけがをした時に必要になる、入院費用・手術費用・通院費用などを保障する保険の事です。ほとんどの医療保険は掛け捨て型で、月々の保険料も高くない事から特に近年、加入者が増えており、2017年時点で、日本国内で3000万人以上が加入しています。

日本の医療制度

日本には、高額療養費という公的な制度があり、その月の1日から末日の中で、支払った医療費が一定額を超えると、その分だけ払い戻されるという仕組みになっています。但し、この高額療養費制度では、利用する人の所得に応じて限度額が変わる為、収入の多い人は自己負担額も大きくなるので注意が必要です。

また、国が指定する先進医療を受ける際には、その技術料が数百万円にも上る場合がありますが、これは高額療養費制度の対象外となる為、全額自己負担となってしまいます。

他にも次に挙げる様なものは対象外です。

〇通院に掛かる費用。
〇入院中の食事代。
〇国内未承認の抗がん剤を用いた治療費。
〇不妊治療に掛かる費用。
〇歯のインプラント治療に掛かる費用。

高額療養費制度を利用する際は限度額適用認定証を準備

高額療養費制度では、限度額を超えた分の医療費が払い戻される事は先にも述べました。しかし、それだと一時的に出費がかさんでしまう事になります。それを避ける方法として、限度額適用認定証を発行してもらうというものがあります。

これは、治療を受ける医療機関の窓口へ保険証と提示する事で、最初から高額療養費制度の自己負担分のみの支払いで済みます。忘れずに利用しましょう。限度額適用認定証は、国民健康保険加入者は管轄の市区町村役場で、健康保険の加入者は協会けんぽで発行してもらえます。

貯金がいくらあれば医療保険は不要か

貯金がいくらあれば保険が不要かを判断するには、1回の入院費用の相場がいくらなのかを知る必要があります。1回の入院費用の平均額はおよそ20万円~30万円となっています。これを貯金でまかなう為には、毎月10,000円の貯金をしても20ヶ月(1年8ヶ月)~30ヶ月(2年6ヶ月)掛かります。

一方、医療保険であれば、加入した月にすぐに入院が必要になったとしても、医療費は保障の対象となります。この様に、医療保険は貯金がない状態の人でもすぐに安心が得られるというのが最大のメリットと言えます。

掛け捨ての医療保険は損なのか?

稀に、保険は貯蓄型の方が、お金が戻ってくるので得だと言う人が居ます。しかしながら保険と言うのは、本来、投資目的で行うものではありません。あくまで安心を得る為のものです。貯蓄型の医療保険を選んで、満期を迎えるまで一度も入院せずに済めばそれは良い事かも知れませんが、月々の経済的負担は掛け捨て型の方が安く設定されています。

家計に負担を掛けずに安心を得るには貯蓄型医療保険よりも掛け捨て型医療保険の方が向いていると言えるかも知れません。実際に世の中にある医療保険の大半のものは掛け捨て型保険となっており、その人気の高さをうかがい知る事が出来ます。

最後に

今回は、貯金額がいくらあれば医療保険は不要かをテーマにお伝えしました。貯金がある程度あれば、医療保険に加入していなくても対処できるという事は事実です。しかし、加入した時点で大きな安心を得られる医療保険には貯金にはないメリットです。よく検討してどちらが良いのか選択しましょう。

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