- 2021-4-16
- 個人年金・年金

はじめに
日本は平成7年から超高齢社会と呼ばれる状態に突入し、現在4人に1人以上は高齢者と呼ばれる年齢(65歳以上)となっています。
しかし、実際に街を歩いてみるとそこまで活気のなさを感じるということはないように思われます。
これは高齢者と呼ばれる年齢になってもそれを感じさせないくらい元気な方が増えているおかげなのかもしれません。
実際に定年退職をした後も何らかの形で働いている高齢者の方は少なくないですよね。
中には70代、80代でも現役世代並みに働いている方もいらっしゃいます。
そうなってくると、年金の受給を繰り下げて少しでも額を増やしたほうが得ではないかという考えも浮かんできますが、実際のところはどうなのでしょうか?
繰り下げがお得といわれるが・・・
年金をもらうことができるのは原則的に65歳からです。
しかし、これはあくまでも「原則的には」という話であって、本人が希望すればこれを早める(繰り上げる)こともできますし、逆に遅くする(繰り下げる)こともできます。
その期間はいずれも最長5年です。
つまり、60歳に早めることもできれば、70歳まで遅くすることもできるわけです。
そして、それに伴ってもらうことができる金額も変わってきます。
具体的にはひと月早めるごとに0.5%減額され、ひと月遅くするごとに0.7%増額されることになり、この金額は一生変わりません。
このため、お得だからと繰り下げをすすめる声が目立ちます。
一方、繰り上げに関してはデメリットを強調し「思いとどまるように」という意見が少なくありません。
しかし、これは本当にそうなのでしょうか?
データをもとに考えてみると・・・
本当に繰り下げがお得なのかどうなのか、データを見ながら考えてみることにしましょう。
用いるデータは総務省が公表している家計調査報告(2019年度版)です。
これによれば、世帯主年齢が60歳代の二人世帯における支出額の平均は1ヶ月あたりでおよそ29万円となっています。
一方、世帯主年齢が70歳以上になるとこの数字は24万円まで下がります。
つまり、年齢を重ねるほど使うお金の額は少なくなり、その差は5万円にもなるということです。
比較的よくお金を使うときには年金をもらわず、あまりお金を使わなくなってから通常よりも少し多めの年金をもらう。
これは果たして本当にお得といえるのかどうか、かなり意見が分かれるところではないでしょうか。
最後に
今回は年金の繰り下げ受給は本当にお得といえるのかどうか、総務省が公表しているデータをもとに検討してみました。
ここまで見てきたように、必ずしも繰り下げ受給のほうがお得であるとは一概にはいえないところです。
繰り下げるべきか繰り上げるべきかあるいは通常の年齢でもらうべきか、どれが一番いいのかは個々のライフスタイルや将来設計によって判断すべきことといえるのではないでしょうか。